ヒオウギアヤメ

アヤメ属 ヒオウギアヤメ
学名： Iris setosa var. setosa

〔基本情報〕
北方では低地、本州では高山の湿地にはえる多年草。
太い根茎をもちます。
葉は2列に互生し、幅1.5～3cmの剣状で、中脈は目立ちません。
花茎は枝分かれし、高さ30～90cmほどとなり、先に数個の花がつきます。
花は径8cmほどで紫色、花被片は6個あって、外側の3個の花被片は広卵形で、基部に黄色と紫色の網目模様があります。
内側の3個の花被片は長さ1cmほどと小さな突起状で目立ちません。
果実は楕円形の蒴果です。

〔栽培〕
増殖は株分けと実生によります。
日当たりを好み、極端に乾燥しなければ特に場所は選びませんが、暖地では夏に半日陰で涼しく過ごさせるのがよいです。
水やりは鉢植えの場合は土の表面が乾いたらたっぷりと与えます。
地植えの場合は、晴天が続いて乾燥するようなら与えます。
休眠中も完全に乾かない程度に水やりをします。
肥料は早春の発芽するころ、開花後、秋の三回有機質の肥料や液肥を与えます。
種子をとらないのなら、花が終わったら切ると株が疲れません。
病虫害はほとんどありませんがニカメイチュウがつくことがあります。

〔備考〕
名は花がアヤメに似て、葉がヒオウギに似ていることによります。