ウリにもイロイロありました
関西出身の筆者。実はあまり目にしたことがない野菜を知り合いの農家の方からいただいたので紹介します! その名はハグラウリ。
ハグラウリは甘くない!
関西人は(もしかして筆者だけかもですが)ウリは甘いのが常識だと思っていましたが、ハグラウリは甘くないウリでした。ちなみにウリ科の植物は数多く、その特徴のひとつが巻きひげでツル性の草本。なんと、分布は熱帯で人類の歴史上最も古い作物もウリ類だったとか。ウリ科の植物にはキュウリ、スイカ、カボチャ、ズッキーニ、ヒョウタン、ヘチマ、トウガン、ツルレイシ(ゴーヤー)、メロンなど数多くあります。なので、ヘチマ、トウガン、キュウリなど甘くないものもあってあたり前といえば当たり前です。
その名の由来がユニーク
ウリ科の中でもシロウリの仲間のハグラウリ(別名:青はぐら)は、おもに千葉県(と茨城県の一部)で栽培されている地方野菜です。それもあって、千葉県以外ではあまり目にすることがありません。このハグラウリ、名前の由来がちょっと変わっています。調べてみると、シロウリに比べ果肉が柔らかく、歯がぐらついている人でも食べることができるから、歯(が)グラ(つく)がハグラウリになったとか(食べると歯がグラつくから、ではなく)。少し前までは果皮が白色のものがあったとされていますが、今は緑が主流になっています。
食べてみた!
くださった農家さんに食べ方をうかがうと「漬物がいちばん。皮はむいてもむかなくても」とのことでしたので、酢づけにしてみました。作り方は、ハグラウリの皮をむき、タネの部分をスプーンなどで取り、好みの大きさに切って、市販の甘酢やラッキョウ酢で漬けるだけ。もちろん、甘酢以外でも塩でもんだり、昆布茶や塩昆布などと混ぜてもOK。また、サラダにしたり、炒め物や煮物としても使うことができるそうです。
すぐ食べることもできるが12時間ぐらい置くほうがよい。
ハグラウリのお土産があった
ハグラウリはお土産などでも目にする、あの鉄砲漬けにも使われているのだとか。鉄砲漬けはキュウリやウリなどに穴をあけ、弾に見立てたアオトウガラシ(青唐辛子)などを詰めてから漬け込んだ漬物。よく知られているひとつが、成田山新勝寺(千葉県)の参道に並んでいる漬物屋で特産品として、ハグラウリのタネを取り除き、その部分にシソで巻いたトウガラシをつめて醤油に漬け込んだものがあります。ほかにも千葉県の特産物売り場などでは、醤油漬けとして売られていることが多いので、アンテナショップやデパートの物産展などでも目にすることができるかも!
(グリーンアドバイザー 藤依里子)