植物図鑑
ヒョウタン
ヒョウタン属
ヒョウタン
学名:
Lagenaria siceraria var. siceraria
〔基本情報〕
つる性の一年草。
茎は長く伸びます。
葉は互生する単葉で、心形、葉の縁は浅く掌状に裂けます。
花には雄花と雌花があり、ともに白色で、花冠の先は5裂し、夕方に開いて翌日の午前中にはしぼみます。
果実はふつう真ん中がくびれ、上下が丸くなる、いわゆるひょうたん形となります。
果実の大きさや形は品種によりさまざまで、首が長いものや、細長いものもあります。
〔来歴〕
『日本書紀』に瓢(ひさご)の名があります。
〔利用〕
果実は食中毒の原因にもなるククルビタシンという苦み成分を多く含むため、食用にはしません。
果肉や内側の綿などを取り除いて乾燥させ、容器としても用います。
浮きと漁具、楽器などにもされます。
果実や葉を薬用とします。
日本では意匠として多く用いられ、武将の旗印や馬印などにも使われました。
〔栽培〕
増殖は実生によります。
生育旺盛で、強健、育てやすいです。
日当たりと風通し、水はけがよく肥沃な土壌を好みます。
ヘチマのように棚づくりにするとよいです。
水やりは過湿にならないよう注意し、土の表面が乾いたらたっぷりと与えます。
施肥は元肥を施すほか、液肥を週に1回または緩効性化成肥料を月に1回施します。
着果後は肥料切れをおこさないよう、追肥を施します。
果実は孫づる以降によくつくので、主茎(親づる)が2mほどに伸びたら摘芯し、子づるの発生を促します。
子づるが6節くらい伸びたら摘芯し、孫づるの発生を促します。
雌花が咲いたら、人工受粉をします。
病虫害としてうどんこ病、つる割病、つる枯病、べと病、炭そ病、ウリハムシ、アブラムシなどがあります。