コロナ禍が一体どうなるのか、人類対新型ウイルスの戦いは始まったばかりですね。自粛期間中に園芸を始めた方も多いかもしれません。じめじめムシムシと暑くなってきて、花壇のパンジーやビオラにはまだ花がぽつぽつ残っているもののなんとも無残な姿になりました。春花壇から夏花壇への植え替えが必要です。それも早急に!
なぜ急いで植え替え作業を行わなければいけないのか?それは日本特有の気候があるからです。それは「梅雨」!
高温多湿な梅雨という気候は、植物にとって諸刃の剣の季節です。これからしっかり根を張り、ぐんぐん大きく生長するぞ! という若い植物にとって、潤いのある土は乾燥の恐れがなくありがたいものですが、その一方で蒸し暑い気温は、蒸れを嫌う植物にとっては地獄でもあります。しかし梅雨の後には、さらに恐ろしい高温の季節「夏」がやってきます。朝から晩まで気温が高い夏になると、植物はとりあえず毎日をどう乗り切るかに必死になります。どんなに暑さに強い植物でも、8月の夏真っ盛りには開花の数を少なくするほどです。
夏になってから「花壇をお花でいっぱいにしたいわ」と思いついて植え替え作業を行っても、植物が根付き、毎日花を咲かせてくれるような健康な状態を維持することはできません。梅雨時期に花壇の植え付け作業が終わっていれば、
植物は成長
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梅雨時期にしっかり水分を補給して根を張る
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初夏の気温でさらに成長
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最初の蕾を付ける
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真夏の暑さに耐えられるほど大きくなる
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暑くても次の蕾を付ける
ことができるのです。トマトやナスなどの夏野菜も、植え付け時期を逃すと株は大きくなりますが、なかなか収穫できないまま夏が過ぎてしまうことがあります。
人間にとっても植物にとっても過酷な日本の夏を乗り越えるためには、今! 植え付けを完了して強い体を作り夏バテしないことが重要なのです。夏花壇を楽しみたいあなた! さあ急いで植物を選んで植えましょう!