白くて、シャキシャキで、すりつぶすとトロトロ。
精がつく食材、自然薯(じねんじょ)。
ちょっと似ている長芋とは、異なる植物です。
自然薯は、日本古来より山に自生していた天然の芋。薬としても食べられていました。
私の住む山口県萩市には、明木(あきらぎ)自然薯研究会という自然薯を栽培する農家のグループがあります。平均年齢は74歳!「人生100年時代」の生き方を体現しているかのような素敵なシニアたちです。
昔は祭りのときに山に自然薯を掘りに行っていたそうです。
しかし、自然薯は雑木林でないと育たないため、植林が多くなった山では自生しなくなってしまったそうです。そして、自生した自然薯をほるのはなかなか大変な作業。
一方、長芋は品種改良されたもので栽培もしやすいのでお値段も違います。スーパーなどで流通しているもののほとんどが長芋。つまり! 自然薯はとても希少なのです。
明木自然薯研究会では、畑で「むかご」の状態から栽培しています。
稲作2年、自然薯2年というサイクルで作ると、畑の微生物がベストな状態になり、よくできるのだそう。
私が畑に伺った9月の始めは自然薯の花が真っ盛り。白くてかわいいツブツブは、10月ごろに茶色い「むかご」になります。
芋だけでなく、むかごも美味しいです。むかごは塩ゆでや「むかごご飯」にするのが王道の食べ方。私も、萩に移住して初めてむかごを食べました。柑橘畑の斜面など、いたるところに生えていました。
自然薯の収穫シーズンは11月から2月ごろ。冬のお楽しみにお歳暮として注文されるなど、毎年楽しみにしている方も多いそう。萩市ふるさと納税の返礼品にもなっています。電話注文による発送も行なっているそうですよ。
明木自然薯研究会 090-4808-4625 担当 中村さん
日本古来より食べられているパワー食材・自然薯を、ぜひ召し上がっていただきたいと思います。
(田舎暮らし イシダヨウコ)