ミドリキンキマメザクラ

サクラ属 ミドリキンキマメザクラ
学名： Cerasus incisa var. kinkiensisf. viridicalyx

〔基本情報〕落葉低木～小高木。
幹が基部から分岐して傘状の樹形となります。
樹皮は紫褐色で、不規則に浅く割れ、横に並ぶ皮目が点在します。
1年目の枝は無毛です。
葉は倒卵形～広倒卵形で、葉の先は長く尾状にとがり、基部は円形～くさび形となります。
葉の縁には鋭い欠刻状の重鋸歯があります。
葉の両面に伏した毛がまばらにはえます。
葉柄には斜上毛がはえます。
蜜腺は葉柄の上部または葉の基部に2個つきます。
葉の展開と同時かやや早く開花します。
花は葉腋に出る散形花序にふつう2個ずつ下向きにつき、純白色の5弁花です。
萼筒、萼裂片ともに緑色です。小花柄、若芽も緑色です。

〔来歴〕福岡誠行によって1961年に富山県医王山で採集された標本に基づき、里見信生が同年に記載しました。

〔栽培〕増殖は挿し木、接ぎ木によります。
日当たりと水はけがよい場所を好みます。
庭植えで大木になって困る場合は、木の大きさをコントロールするため、布ポットで根が張るスペースを抑制するとよいです。
苗木のうちは株もとにワラを敷くなどして霜を防ぎます。
また、必要がなければむやみに枝を切らない方がよいです。
病虫害が多いため、注意が必要です。