カンザクラ

サクラ属 カンザクラ
学名： Cerasus ×kanzakura ‘Praecox’

〔基本情報〕カンヒザクラとヤマザクラの交雑と推定されているカンヒザクラ系の園芸品種。
落葉小高木～高木。
樹皮は黒みを帯びた紫褐色です。
葉は互生する単葉で、長さ6～12cm、幅3～5cmの倒卵形～倒卵状楕円形で、葉の先は短く尾状にとがり、基部は円形となります。
鋸歯は単鋸歯と重鋸歯がまざります。
葉の表面にやや光沢があり、裏面はやや白色を帯びます。
葉柄は長さ1～1.5cmほどで上端より少し下に蜜腺が1～2個あり、暗い紫褐色を帯びます。
若芽は紅紫色をおびた褐色です。
花は葉腋に出る散形花序に2～3個つき、淡い紅色の5弁花で、径2.5cmほどです。
花弁は広卵状円形で先端に切れ込みがあります。
若芽の展葉と同時に咲き、早いものでは1月から開花します。
鱗片葉は外面の先端にも短い縮毛があります。
萼筒は長さ5mmほどの鐘形で暗い紅紫色、萼裂片は長さ3.5mmほどの長楕円状披針形で紅紫色、全縁で縁毛があります。

〔栽培〕増殖は挿し木、接ぎ木によります。
日当たりと水はけがよい場所を好みます。
庭植えで大木になって困る場合は、木の大きさをコントロールするため、布ポットで根が張るスペースを抑制するとよいです。
苗木のうちは株もとにワラを敷くなどして霜を防ぎます。
また、必要がなければむやみに枝を切らない方がよいです。
病虫害が多いため、注意が必要です。