寒い……、花が少ない……。わかってますよ!
でも、こんなに寒いのに園芸作業でこたつから出るどころか、外になんか出たくないんじゃいーーーーー!
おぉっと、心の声がダダ漏れしてしまいましたね(苦笑)。みなさま、いかがお過ごしでしょうか。
寒いのがめっぽう苦手な私は、温室が勤務地で本当によかったと思っています。そんな毎日ヌクヌク温室暮らしの私でも、やらなければいけない外での作業があります。それはパンジー、ビオラ、シクラメンの花殻摘み。花殻と書いて「はながら」と読み、咲き終わった花を摘む作業のことです。年間を通じて咲き終わった花は適宜摘んでいかなければなりません。また、花殻を摘むには理由があるのです。
1. 次の花が咲きやすくなる
花は種子をつけて次世代に子孫を残すために咲いています。花が終わり、種子を付けるために植物は優先して栄養を送り込みます。見る側の人間としては種子よりもより多くの花を楽しませてもらいたいので、植物が種子を作れないようにしたほうがよいわけです。
種子を作らせないためには盛りを過ぎた花はどんどん摘んでしまいましょう。種子を作らせないように栽培すると、植物はさらに花を咲かせようと蕾をどんどん付けます。結果的に人間としては多くの花を楽しむことができるのです。
2. 病気やカビの発生を防ぐ
枯れた花を放置しておくとカビが発生したり蒸れる原因となり、病気になりやすくなります。花殻だけでなく枯れた葉や黄色い葉も根元から摘むとよいでしょう。
特にシクラメンは株元にある饅頭のような塊茎にカビが生えると腐りやすくなります。葉をかき分けて根元を見ると、大きい葉に阻まれて日光が当たらず咲かずにしおれた蕾や葉が埋もれています。1本1本丁寧に引き抜いてください。
パンジーやビオラの花殻は茎に爪を立ててへし折りながら引くと簡単にちぎれるので、1本1本を丁寧にハサミで切り取る面倒はありません。「いざやるぞ!」と気合を入れて行う作業ではないので、花殻があるのに気づいたらその場でさっと終わらせて、暖かいお部屋のなかからお花を鑑賞してください。