[オウレン]春を告げる可憐な花|キンポウゲ科オウレン属|エバーグリーン

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雪解けを待って花開く「オウレン」とその仲間を紹介します。キンポウゲ科オウレン属の発達した根茎がある多年草です。山梨県では「ミツバオウレン」「バイカオウレン」そして「オウレン」などをよく見かけます。

ミツバオウレン」 別名、カタバミオウレンと言います。

ミツバオウレン 金峰山(6月下旬)

ミツバオウレン 金峰山(6月下旬)

 

バイカオウレン」は日本固有種で、別名は ゴカヨウ(五加葉)オウレンです。

バイカオウレン 金峰山(6月中旬)

バイカオウレン 金峰山(6月中旬)

 

オウレン」は日本固有種で、別名をキクバオウレンといいます。

 

「バイカオウレン」と「オウレン」は温帯から亜高山帯に、「ミツバオウレン」は亜高山帯から高山帯に生えますが、「金峰山」の針葉樹林帯(トウヒシラビソオオシラビソなどが混在)では同じような高度で3つとも見ることができます。ただ、花は直径が1〜2cm程度と小さいのであまり目立ちませんので、見逃さないようにしてください。

オウレンの根茎を乾燥させたものが、生薬の“黄蓮”(胃腸薬)です。雪深い北陸地方で多く見られる山野草ですが、金峰山も雪がたくさん積もるので、オウレンが自生するのが理解できます。近年は、積雪の多いこの登山道へアプローチしやすい林道が5月末まで通行止めになるため、6月上旬(普通、花期は3〜4月)にオウレンに出あえます。北岳は山開きが6月下旬なので、その時期には“草スベリ”周辺などでも見られます。

雪解けを待って懸命に可憐な花を咲かせる「オウレンたち」。これらの植物に出あうと、元気が出てきます。みなさんがこの花たちに出あった時の感想を、ぜひ伺ってみたいと思います。

 

山梨市森林セラピー推進協議会 森林セラピスト / 四十物治夫(あいものはるお))


 

金峰山(6月中旬)