タチヤナギ

ヤナギ属 タチヤナギ
学名： Salix triandra

〔基本情報〕
平地の川岸など水辺や湿潤な場所でみられる高さ2～8mになる落葉低木または小高木。
しばしば群生します。
樹皮は灰褐色で、縦には裂けずに薄片となってはがれます。
若い枝は無毛で、しばしば白色を帯びます。
葉は互生する単葉で、長さ5～15cm、幅1.5～2.5cmの狭卵形～披針形、先端はとがります。
葉は両面とも無毛で、裏面はやや白色を帯びます。
葉の縁には先に腺がある細かい鋸歯があります。
若葉は中央部が赤色を帯び、縁は裏側に巻きません。
葉柄は長さ1～1.5cmで、葉柄の上部にしばしばいぼ状の腺があります。
托葉は腎臓形です。
雌雄異株です。
花は葉の展開と同時に出る円柱形の花穂につき、花穂は直立し、下に葉がつきます。
雄花穂は長さ2.5～6cmです。
花には花弁はありません。
果実は蒴果で、熟すと裂開して、柳絮（りゅうじょ）とよばれる綿毛に包まれた種子を出します。

〔利用〕
材は軽く、マッチの軸木や細工物などに利用されます。

〔栽培〕
増殖は挿木によります。
日当たりと水はけがよく湿り気のある土壌を好みます。
病虫害としてはうどんこ病、さび病、カミキリムシ、アブラムシなどがあります。