まもなく冬至。ちなみに冬至は、北半球で太陽の位置が最も低くなる日のことで、毎年変わり、今年(2017年)は12月22日です。冬至には、日本ではカボチャを食べ、ユズ湯に入る風習があります。そこで、今回は庭先にも実り色づいたユズをテーマに紹介します。
どうしてユズ湯?
「冬至といえばユズ湯に入る」。これは、冬至に“ん”が重なる食材を食べ運気上昇を願う「運盛り(うんもり)」とよばれる縁起担ぎの風習があるからです。例えば、カボチャ(別称は南京(ルビ:ナンキン))をはじめ、ニンジン、キンカン、ギンナン、レンコン、カンテン、ウドン(別称は饂飩(ルビ:ウンドン)を食べると良いとされています。この運盛りの儀式の前には、身を清める必要があるので、ユズ湯に入るようになったのだとか……。また、ユズの語呂合わせから融通(ルビ:ゆうずう)がきくに通じるという縁起も担がれているようです。
もちろん、ユズに含まれる各種の成分がカラダを芯から温めてくれるので冷えを防止し風邪の予防にも通じます。ただ、ユズ湯はその成分が強いため、肌がピリピリするという場合には、ユズをレンジでチンするか、蒸したものを使うとよいでしょう。
実ったユズを上手に使う
庭先でユズがたくさん実った。実ったユズを頂いた。というときにオススメなのが、ユズ茶です。作り方は驚くほどかんたん。
- まず、ユズをきれいに洗い、水気を拭き、ヘタを取ります。
- それから、皮と実を分け、皮はできるだけ細かく刻み、実は半分に切りタネを取り出します。
- その後、実はハンドブレンダ―やミキサーを使い細かく、ユズの半分量から同量程度の砂糖を混ぜて、とろみを出すためにタネを混ぜて保存します。保存には、煮沸し乾かしたビンか、ビニール袋を使用します。
- 3日ほど置いて、砂糖が馴染めばできあがり。
3か月~1年以上はもちますよ。保存が心配な人は、焼酎などのアルコールを少し加えるのもいいでしょう。使い方は、小さじ1杯~2杯に200ccの湯を入れ、ユズドリンクにしたり、ヨーグルトにかけたり、あるいは各種のお料理にも使ったりすることもできます。
また、砂糖のかわりに塩を使う塩ユズもオススメです。こちらの作りは、砂糖を塩に変えるだけ。ただし、分量はユズの量の10~20%程度にします。使い方は、塩レモン同様にお肉の風味づけはもちろん、刻んだキャベツやダイコンに適量を混ぜれば簡単なユズ風味の漬物を楽しむこともできます。
他にもこんなユズの使い方が……
ユズ茶と塩ユズを紹介しましたが、ユズのタネを日本酒、精製水などに適量入れておくだけで、ユズタネ効果で水分がトロトロのジェルとなり化粧水として使えます。保存料などを入れていないので、作ったら1週間ぐらいで使いきるといいでしょう。これから、ますます寒さも本格的になりますが、ユズパワーで寒さを乗り切ってくださいね。
(写真・取材/グリーンアドバイザー・開運文様研究家 ふじえりこ)
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