寒さが厳しさを増すこの時期。今年は暖冬といわれていますが……。さて、そんな季節にそんな季節の楽しみ方をご紹介したいと思います。そのひとつが冬ぼたん。今回は、いつもの御神木とともに冬ぼたんの情報をお届けします。
名物! 冬ぼたん苑
寒い季節になると上野では冬ぼたん苑がスタートします。今年38回目を数える『上野東照宮 冬ぼたん』の開苑期間は2020年1月1日から 2月24日まで、開苑時間は午前9時30分~午後4時30分(入苑締切)です。入苑料は、大人(中学生以上)700円、団体600円(20名以上)、小学生以下無料です。苑内ではロウバイや紅梅 、さらにクリスマスローズも楽しむことができます。
ちなみに、ボタンは二期咲き(冬と春)の性質を持つ品種があり、冬に咲く方を寒牡丹と呼びます。園芸家の話では「本来の寒牡丹は、花も小ぶりで葉は寒そうに小さい感じがするんだよ」とのこと。そのため、なかなか自然のなかで目にすることは難しいようです。
そのため、最近では冬ボタンとして人工的に開花調整などをしたものなどを集め、観光地や観光名所で「冬ぼたん」としているそうです。とはいっても、やはり極寒のなかで大きな花をつけるのは縁起もの。このボタンは植物文様のなかでも富貴繁栄に結びつくとされてますので、超がつく縁起を呼び込みそうです。それ故か、この冬ぼたん苑開催中に『幸せぼたん守り』の授与、というのもあるのです。
上野東照宮ってこんな場所
御祭神は徳川家康公、徳川吉宗公、徳川慶喜公いずれも将軍様! 1627年に創建され、出世、勝利、健康長寿に御利益があるとされています。そして、この将軍パワーで金色殿(社殿)を含む建造物は、戦争や地震にも崩壊を免れた貴重な江戸初期建築として重要文化財になっています。ちなみに全国にある東照宮とは、徳川家康公(東照大権現)を神様としてお祀りする神社のことです
御神木の樹齢600年以上!
さて、御神木とされている大楠の樹齢は、なんと600年以上。上野の祖木とされ、幹の太さは8m以上あるそうです。ただ、この木を近くで見るためには拝観料が必要です。しかしながら拝観料を支払っても見どころ満載ですのでぜひ! ほか、境内にはヤマザクラなどもあり春の訪れも楽しみな場所でした。
- 『上野東照宮』:東京都台東区上野公園9-88
(グリーンアドバイザー、開運植物文様研究家 藤依里子)