ホザキノミミカキグサ

タヌキモ属 ホザキノミミカキグサ
学名： Utricularia caerulea

〔基本情報〕
湿地の水苔中などでみられる多年草。
食虫植物です。
白い糸状の地下茎が横に這い、水中や泥中では線形の水中葉をつけ、地表付近では気中葉をつけます。
気中葉は長さ0.2～0.3cmほどのへら形で全縁、無毛です。
地下茎などに捕虫嚢をつけます。
捕虫嚢は径0.2～1mmほどの卵球形で先端に口があり、口には内側に開く弁があり、微生物が近づくと、弁が開いて、これらを吸い込みます。
直立する高さ5～40cmの花茎に総状花序を出し、4～10個の花がつきます。
花茎の下部には鱗片葉が楯状につきます。
花は紫色の唇形花で、下唇の基部はふくらみ、仮面部に紫色の筋模様と黄色い斑紋がはいります。
花の後ろに円錐形で下向きの距があり、前方に曲がり下唇よりも突き出します。
花柄はごく短いです。
果実は蒴果で萼に包まれます。

〔栽培〕
増殖は実生、株分けによります。
実生は採り播きとします。
水苔またはピートモス単用で植えつけ、日当たりのよい場所で管理します。
腰水にし、常に湿り気を保てるようにします。
施肥は特に必要ありません。
病虫害は特にありません。