前回は「ローズマリーってどんな植物?」なのかを説明しました。後編にあたる今回は拙宅の庭で収穫したローズマリーを食してみたいと思います。食するといっても、むしゃむしゃそのまま食べるのではなく、料理の風味づけなどに利用するのが一般的です。できるだけ手軽に活用したいので、今回は既存の料理や食材にローズマリーを「ちょい足し」でささやかに楽しんでみましょう。
今回は「乾燥ローズマリー」と「ローズマリーにんにく醤油」の2種をご用意しました。
乾燥ローズマリー
これは、ローズマリーの葉を乾燥させて砕いただけのものです。自然乾燥のほうがよいのかもしれませんが、手軽にささっと使いたいので、今回は電子レンジでチンして乾燥させました。
キッチンペーパーを敷いた耐熱皿に、ローズマリーの葉を枝からむしって重ならないように並べ、様子を見ながら30秒ずつ加熱しました。しばらく放置したローズマリーの葉は、冷えるとパリパリになって指でかんたんに砕けます。
ローズマリーにんにく醤油(以下、略してR醤油)
ローズマリーの枝と乾燥にんにくスライス(市販品)を漬け込んだ醤油です。漬け込んで1週間くらいおくと風味が充分醤油に移ります。にんにくを加えたのはローズマリーだけではパンチが弱いかも、と思ったからです。
実際試してみたのは以下の4品。かんたんな食レポも添えておきます。
冷凍のフライドポテトを油で揚げて、塩と乾燥ローズマリーをまぶしただけです。揚げたてに乾燥ローズマリーを振りかけると、ふわっと香りが漂います。もうこの時点で美味しそうです。実際食べてみるとジャガイモの土っぽい風味(個人の感想です)とローズマリーの香りが非常にマッチします。これはもう一度作りたいと思いました。オススメです!
市販のポテトサラダに乾燥ローズマリーを混ぜただけ。色合いがとてもよくなります。冷えているからか、ローズマリーの香りはあまりしません。食べるとローズマリーの香りがたちます。混ぜたあとに少し寝かしたら、もっと風味がついたのかもしれません。
缶詰のオイルサーディンを温めて、R醤油で風味づけ。イワシの風味とは合っていますが塩辛いです。もともと塩分があるところに醤油を加えたので当然でしょう。塩分は加えず、生の枝葉を加えてひと煮立たせたら良い風味がつくのではないかと思います。
タマゴかけごはんをR醤油で味付け。ごはんが熱々だったので、醤油をかけたときにローズマリーの香りがしました。タマゴとけっこう合います。ときどきやってもいいかも。
さいごに
香りを楽しむためには調理法にもっと工夫が必要だなと思いました。乾燥ローズマリーは炒めたり煮たりと温かい料理のときにその風味が発揮されるのではないかと感じました。冷たい料理や食材だと、香りは広がりません。R醤油も可能性を感じます。いろいろな食材を試してみたい気持ちになりました。
せっかく生の枝葉が使えるのだから、今度はそっちにチャレンジしてみようかと思います。ハーブは生活のなかで利用することで、さらに楽しくなります。栽培しているだけではもったいない。
最後までおつきあいいただき、まことにありがとうございました!
(ヤサシイエンゲイ 小林昭二)