キンポウゲ科カラマツソウ属で、北海道から九州まで広く分布する「ミヤマカラマツ」を紹介します。山地帯上部~亜高山帯下部の林に生える多年草です。
日本のカラマツソウ属は約20種で、カラマツソウ、ハルカラマツ、アキカラマツ、ニオイカラマツ、エゾカラマツ等があります。
- 全体に渡って毛や腺毛はなく、茎の長さは30〜80cmでその先で枝がまばらに分かれます。
- 根出葉(根元に付く葉)は1個で複葉です。
- 2〜3回3出(1本の柄から2~3本に別れ、3枚葉が付くこと)の形をしており、長い葉柄があります。
- 小葉は薄く長さは1.5〜8cmです。
- 一方、茎葉(けいよう)は2〜3個付きますが根出葉に比べて葉柄は短く葉身も小型です。
花序は散房状といって、上の写真のように各花はほぼ平面状に並ぶように咲きます(下側の花柄が長く、上に行くに従って短くなるからです)
- 花は白色(淡紫色を帯びたものも)で、径は約8mmです。
- 倒卵形の萼片(がくへん:長さ約2.5mm)は4〜5個ありますが花期には落ちてしまいます。
- 雄蕊(おしべ)は多数あって、花糸は上半分が倒卵状に広がります。葯より広く葯隔(やくかく)は突出しません。
和名は花の形をカラマツの葉に見立ててつけられています。
西沢渓谷コ-ス沿いの至る所に自生していますので、すぐに見つけられると思います。
(山梨市森林セラピー推進協議会 森林セラピスト / 四十物治夫(あいものはるお))
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