自生したビワ
わが家の畑の入り口に大きなビワの木があります。畑の回りには、生け垣となる木が植えてあるものの、ちょっと不自然な位置にあります。
なぜこんな所にビワの木があるかというと、勝手に生えてきたから。
畑で、誰か(人か動物か)が食べて、ペッとはきだしたビワの種が芽を出し成長したのだそうです。
4月ごろ、その木に小さな青い実がたくさんなっているのを見つけ、袋がけをしてみました。
袋をかける理由は、実をカラスや虫などに食べられないようにするためです。
とはいえ、全ての実に袋をかけることはできず、おそらく全体の半分にも満たない数でした。
そして、カラスがいやがるという糸をはりめぐらせてみたり、ネットで覆ってみたりしました。初めてのことなので、見よう見まねで試行錯誤を繰り返しました。
そして、5月下旬から6月上旬は収穫の時期。今年は、地域(山口県萩市)のあちこちでビワが豊作で、わが家の畑にあるビワの木もたくさんの実をつけており、週末のたびに、どっさり収穫できました。
ビワの実の袋がけに意外な結果
しかし、意外なことに、手間をかけて袋をかけた実とかけていない実に顕著な差が見られないという結果に。もちろん、袋をかけた実のほうがキレイである割合は高いのですが、袋をかけていなくてもキレイなものもあり、袋をかけていても傷がついている実だってありました。
もぎたてのビワの果実は、甘みと酸味のバランスが絶妙でやめられない、とまらない。山盛り食べられちゃいます。やはりとれたての実はおいしい。一度にこんなにたくさんビワを食べたのは初めてというくらい、味わいました。
少し傷があっても味はおいしいし、傷が全くない実よりもおいしいものだってありました。近隣をみると、袋をかけたり網をはったりしなくても、たわわに実ったビワの木がたくさんありました。ビワの木って、力強い!
ビワの葉の活用法
さて、ビワは、果実をおいしくいただく以外にも、葉や種に薬効があるそう。
「ビワの葉療法」といって、葉を肌にあててお灸をする民間療法には、長い歴史があります。
そんなわけで、ビワの葉も活用しています。
手軽なのは、ビワの葉茶。乾燥させた葉を、煮だしてお茶にしていただきます。お茶はピンクがかった褐色になり、きれいです。
そして、おすすめが、ビワの葉風呂。
やり方は、3〜5枚くらいの葉を小さく切って、お湯で数分感グツグツ沸騰させ、その煮汁をお風呂に入れるというもの。
これが、最高に気持ちがいいのです。じんわり、ほわ〜っと驚くほどあたたまる。煮だした葉も布に包み、湯船にいれます。葉を包んだ布ぶくろで、肩こりなどのつらいところをポンポンとたたくと、薬効が患部にしみこむような感じがして、いいマッサージになります。
種もつけるビワ酒
種も、「ナッツのようにかじって食べたらいいのでは?」と試してみましたが、かんで5秒くらいすると、強烈な渋みと苦みが広がり、とても飲み込めませんでした。ここまで苦いと、さすがにナッツのようなわけにはいきません。
しかし、種をお酒につけていただくレシピがたくさん見つかったので、試してみようと思います。
こちらは、ホワイトリカーで、氷砂糖と果実と葉っぱと種を一緒につけたもの。3カ月後くらいから飲み頃になるよう。さて、どんなお味になるのでしょうか。
果実だけでなく、葉も種もすばらしいパワーをもったビワ。
お近くにビワの木があったら、ぜひ試してみてください。
(田舎暮らし イシダヨウコ)
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