母の日に比べて、どうしても影が薄くなりがちな父の日。でもお父さん、この日を心待ちにしているかもしれませんよ。今年はぜひ父の日に日頃の感謝を表してみてはいかがでしょうか。
かくいう私も日頃はいまだに喧嘩ばかり。周囲の人たちを呆れさせているのですが……。
父の日が制定されたのは
さて、父の日も母の日と同様にアメリカで生まれました。幼くして母を亡くしたソノラ・スマート・ドット(ジョン・ブルース・ドット夫人)は、母亡き後は、父が6人の子どもたちを男手一つで一生懸命育てたのだそうです。その父親は、6人の子どもたちが成人するのを待つかのように亡くなってしまいました。末っ子だったソノラは、母の日が出来たことを知って、それならば、父に感謝する日も作ってほしい、と嘆願。1910年6月19日に最初の父の日の祭典が開催されました。それから60年以上経った1972年、アメリカでは、ソノラの父親の誕生月である6月の第3日曜日を父の日として制定されました。
父の日のお花って?
母の日のお花といえばカーネーション! そして、アメリカでは、父の日には、ソノラが墓前に供えた亡き父の大好きな白いバラを贈るのが一般的とされて来ました。亡くなった父親には白いバラ、健在の父親には赤いバラ、というのも、母の日と同じですね。
しかし、日本では、父の日には黄色いバラを贈るのが一般的です。その理由は、1981年設立の「日本ファザーズ・デイ委員会」開催の「父の日黄色いリボンキャンペーン」の影響だといわれています。黄色は、イギリスで「身を守る色」、世界的には幸福の象徴であるとされていますからね。
バラの他には、ヒマワリが人気です。明るく、大きく、元気なイメージが父親の姿に重なるのでしょうね。季節を迎えるユリもおすすめです。
こんな花もオススメです
しかし、花屋である私がお勧めしたいのは、リューカデンドロンやデルフィニウム。
リューカデンドロンは南アフリカ原産のヤマモガシ科の植物です。緑や赤茶の力強いフォルムが特徴的で、もちも良く、ドライフラワーにすることもできます。
デルフィニウムはキンポウゲ科でヨーロッパ、アジア、北アメリカ、熱帯アフリカの山地原産の星型の涼しげな花です。
ほかにも観葉植物や多肉植物も人気がありますよ。最近は、男性のお客様が店にお一人でふらっと見えては、楽しそうに珍しい花を眺めていらっしゃることがあります。皆さんがプレゼントしたお花や鉢物がきっかけでお父さんの趣味の世界が広がると考えたら、なんだかワクワクしてきませんか?
今年の父の日は6月18日。ぜひ、父の日のプレゼントに花を贈っていただけたらと思っています。
(高橋植物園 高橋さやか)
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