植物図鑑
ヒマワリ
ヒマワリ属
ヒマワリ
学名:
Helianthus annuus
〔基本情報〕
大きいものでは高さ3mにもなる一年草。
株全体に短くてかたい毛がはえ、ざらつきます。
茎は直立します。
葉は互生する単葉で、長さ20~30cm程の長楕円形で、葉の縁には鋸歯があります。
茎の下部の葉は対生することがあります。
長い葉柄があります。
茎先に大きな頭状花序を通常は単生させます。
頭状花序は径7.5~30cmですが、大きなものでは40cmになります。
頭状花序は舌状花と筒状花からなり、周辺部にある舌状花は黄色ですが、品種によって橙色、赤褐色、クリーム色、複色などもあります。
種は長卵形でやや平たく、種皮は油料用品種では黒色であり、食用や観賞用品種のものは長軸方向に黒と白の縞模様があります。
〔来歴〕
インカ帝国では太陽神のシンボルとみなされていました。
1510年にスペイン人によってスペインに導入され、17世紀にました。
日本には江戸時代に渡来しました。
〔利用〕
観賞用のほか種子を食用やヒマワリ油の原料とするため広く栽培されます。
〔栽培〕
増殖は実生によります。
大型の品種では60cm、それ以外のものは草丈に応じて15~40cm間隔をあけて、一か所に2~3粒直播きし、本葉が出始めたら生育がよい1株を残します。
日当たりと水はけ、水もち、通気性のよい肥沃な土壌を好みますが、日当たりと水はけがよければたいていの場所でよく育ちます。
あまり乾燥する場所は好まず、特に生育初期では水切れを起こさないよう鉢植え、地植えとも土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えます。
地植えはその後、降雨にまかせますが、高性品種では葉がしおれやすいので毎日水やりをします。
施肥は元肥としてたい肥など有機肥料を施すほか、開花まで月に2回化成肥料を施します。
高さに応じた支柱を立て、倒れるのを防ぎます。
病虫害としてはべと病、アブラムシ、ハダニなどがあります。
〔備考〕
花が太陽の動きに合わせて、回ることに由来する名ですが、実際はそのようなことはなく、若い株では茎の上部の葉が日の光にあたるよう動きますが、花が咲く時期には生長が止まっているため動きません。
花は日差しを遮られなければ東を向くことが多いです。