首都圏から山口県萩市に移住して、初めて夏みかんの花が咲く季節を迎えました。萩市では、5月のGW開けぐらいから、街のあちこちでハッとするくらい甘い香りが漂います。その香りの正体は、夏みかんの花でした。
「かおり風景100選」にも選ばれている夏みかんの花の香り
これが、夏みかんの花。
夏みかんは、収穫期と花が咲く時期が同時期なので、果実の黄色とお花の白、そして新緑の緑のコントラストが大変美しいです。恥ずかしながら、食べたことはあっても、そのお花については、気にしたことがありませんでした。花言葉「清純」のとおり、小さくて可憐なかわいいお花。
そして、その可憐さからは想像できないくらい、魅惑的な香りがします。夏みかんは、山口県の県花にもなっていて、県の公式サイトには「香水をふりまいたような香りが漂う」と書いてあります。確かにそんな感じ。
この香りは、環境省が選ぶ「かおり風景100選」にも選ばれています。
土塀と夏みかん
萩市の観光地として訪れる人の多い城下町では、「土塀と夏みかん」の風景が美しいといわれます。そこかしこの邸宅の庭に夏みかんの木があります。
明治維新後に禄を失って困窮した士族たちが、生活の糧を得るために夏みかんの栽培を進めていったからだそう。そこから夏みかんが特産品となっていったそうです。
酸味とほろ苦さのとりこに! 夏みかんの味わい
そして、こちらは、ご近所さんにいただいた夏みかん。生絞りのジュースもよし、皮をむいて食べるのもよし。
さわやかな酸味を味わうと、体がシャキッとします。
こちらは、特産品の夏みかん菓子です。
夏みかんの皮の砂糖漬けやマーマレードは、ほろ苦さと甘みが絶妙で大変美味です。
先日行われた「夏みかんまつり」にも行ってきて、夏みかんの収穫体験や生絞り体験などを子どもたちと楽しみました。
移住して、驚いたことの1つは、花にかんするお祭りが多いこと。3月は椿まつり、4月は菜の花まつり、5月は夏みかんまつりと続きます。こうやって身近にお花を楽しみながら、「かおり風景」を感じながら、花についての知識を自然と深めていくことができるのだなと感じています。
(田舎ぐらし イシダヨウコ)
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