ちょっとしたお庭に、食材になる、食卓に彩りを添えるハーブや野菜、山菜を育てる。なかには、雑草!? あれれ……、これ植えた覚えなんかないけどと思えるものが出ていることもあります。でも、そんな植物たちは、ちょっとした工夫次第で美味しく食べることもできるんです。野趣に富んだその味わいは、スーパーでは買う野菜たちとは一味も、ふた味も違っています。もちろん、「これは、何?」と思う植物はエバーグリーンで質問して、食する前には必ず辞典で調べたり、専門家に確認したりすることもお忘れなく!
ということで今回取り上げるのは、『フキ』。お庭でよく目にしますね。
「庭などにあるフキって食べることできるの?」「買ってきたものでないとダメでしょう」てなことを言われることがあります。ちなみに、山菜料理として知られているあのフキノトウは、地下茎から出てくる花のツボミ。日本では、フキは平安時代から野菜として栽培されている野菜ですが、庭先をはじめ、全国の山野や河川の土手などで目にする野生種のフキも、もちろん食べることができます。
さて、上手なフキとの付き合い方は、やっぱりあのスジを取ること。とはいっても、このスジを取る作業は、アクで指先が黒くなってしまうので、「食べたいけどなんだかなぁ…」と思う人も少なくありません。そこで、オススメの方法は、まず採取したフキを洗ったら、まな板の上に並べ、塩をかけゴロゴロと板ずりにします。「キュウリじゃないゾ!」と思われるかもしれませんが、この作業でフキのうぶ毛のようなものはキレイに取れます。そのあとは、沸騰した湯に入れて、2〜3分茹で、しんなりしたら、冷たい水へ。
冷たい水につけることで色止め、翡翠のような美しい色になるのです。水から出しながら、あとはスジと薄皮をむきます。生のままだと、けっこう苦戦するあのスジも皮も、おもしろいほどスルスルとむけますよ。あとは、食べやすい大きさにカットして料理するだけ。ちなみに私のオススメは、ゴマ油でサッと炒め、そこに砂糖と醤油をお好みで!
ちなみに、フキの栄養成分は食物繊維やミネラル。昔から、茎や葉には生活習慣病の予防に効果があるとされ、民間療法でも使われていたことが知られています。最後に「フキの葉って食べることはできるの?」と聞かれるのですが、私自身はつい捨ててしまいがち。しかし、水にさらしてあく抜き後に、やわらくなるまで湯掻いて水気を切り、味付けをすればよいのだか。確かに、フキの葉だって利用したいですよね!
我が家の庭先やベランダでスクスク育って野菜!?たちの美味しい食べ方。またご紹介させていただきますね。
(グリーンアドバイザー ふじえりこ)
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