数年前から「イースター」関連のイベントやグッズが増えてきています。花屋にも、キリスト教徒のお客様はもちろんのこと、フラワーアレンジメントを習っている先生や生徒さんなどが「イースター」のお花を買いに来られます。ハロウィンと同じように、急激に広まってきた行事です。4月は入学や入社のお祝いが落ち着くと花屋も母の日前の一休みという感じなのですが、最近の「イースター」人気にあやかって、一般家庭に「イースター」の花飾りが広まればうれしいなあ、と考えています。
そもそも「イースター」って?
「イースター」はキリスト教徒の方たちにとってクリスマスと同じくらい大事な行事です。十字架に架けられたイエス・キリストが予言通り3日後に復活したことをお祝いする日で、日本語では「復活祭」といわれています。イースターの日付は年によって変わります。たとえば2008年は3月23日、1943年は4月25日など、1カ月近く差があります。その理由は「春分の日が過ぎて最初の満月が出た後の次の日曜日」と決められているから。また、ヨーロッパでは、暗く寒い冬が終わった春の訪れを祝う意味もあるそうです。
どんなお花が使われる?
イースターというとカラフルに彩られたたまごやうさぎがを思い浮かべる方が多いと思いますが、どんなお花を飾るのでしょう?
例えば、純潔の象徴であるテッポウユリ。イースターリリーとも呼ばれます。シーボルトが日本から持ち帰ったことでヨーロッパに広まったといわれています。日本のテッポウユリが、今ではイースターに欠かせない花と聞いて、何だかうれしくなりました。
他には、枝もののネコヤナギやスイセンやヒヤシンスなどが使われることがあります。私たち日本人が桜やつくしをみて、「春が来たなぁ」と感じるように、ヨーロッパの人たちは、球根から花が咲きだすと春の訪れを感じるそうですよ。
どんなふうに花を飾る?(色や形)
色は黄色やピンク、白などの明るいイメージの花がよく使われています。青いヒヤシンスもきれいですね。形は自由ですが、鳥の巣をイメージして、枝を編むこともあります。殻に絵が描かれたたまごやうさぎのピックなど、雑貨を取り入れると、いっそうイースターらしくなりますね。
長かった冬もようやく終わりを告げ、待ちに待った春がやって来て、外の景色もどんどん明るくなってきています。今年のイースターは、4月16日(日)。ぜひ、イースターのお花を飾って、お家の中に春を迎えてくださいね。
(高橋植物園 高橋さやか)
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