よく見かけるのになかなか名前が思い出せない。または、名前くらいは知っているけど詳しいことがわからない草木は、自分で思っているより多いかもしれない……と感じる今日この頃。
恥ずかしながら、わが家のお隣の庭に咲いていたスズランのようなかわいい花を咲かせるこの木もそのひとつ。
早春の2月後半から、スズランのような形の花をすずなりに咲かせるこの木が「アセビ」ということだけは知っていました。しかし、原産地は日本や中国東部、台湾などで、日本では東北以南に自生しているということ、「アセボ」や「アシビ」と呼ばれている地域があることなどは知りませんでした。
アセビは漢字では「馬酔木」と表記するのですが、一説には、この木の葉を馬が食べると、足がなえて酔っ払ったようになるからだとか……。それは、葉や茎、花に含まれるグラヤノトキシン(旧名アセボトキシン)という有毒成分の影響です。昔は、この毒を利用するために、葉を煎じ虫よけとして使うこともあったようです。
そして、アセビは、万葉集にも登場するくらい、古くから親しまれている木でもあります。それゆえか、当時都が置かれていた奈良や京都などの関西以西では、街の花とされていたり公園に植えられていたりするが多いのです。
いくつかアセビを楽しめる場所をご紹介します。機会があったら、ぜひ見に行ってくださいね。
- アセビの花言葉:「犠牲」「献身」「あなたと二人で旅をしましょう」
エバーグリーン編集部オススメサイト
- 見に行くならここ。オススメの場所は?
第16番浄瑠璃寺ー京都府木津川市加茂町(関西花の寺二十五カ所公式ウェブサイト — 近畿2府4県の花寺めぐり)
(エバーグリーン編集部 愛垣)
- 前の記事を読む(「草木花 × 気象予報士」〜スギ、ヒノキ。花粉の飛散予測どうやって?)
- 次の記事を読む(古今東西 ご神木巡礼 その4 玉前神社の槇の群生)