すごいパワーのお茶、自宅でかんたんに!
春! ナノハナの黄色い絨毯。そして空をピンクに染めるサクラ! 春ですね。でも……花粉症の方にとっては地獄の扉が開くとき(筆者もです)。もう本当に「花粉」、ある意味で某ウィルスよりもコワいです。というワケでこの花粉に勝つ、いや勝てるかも知れないお茶を発見したのでお伝えします。
スギナにパワーあり!
えっ、あの雑草のスギナ!? 「ツクシはカワイイけどスギナは最悪! 抜くのが泥沼」雑草の無限ループじゃないと思う方も少なくないかも知れませんが、生薬としてスギナを見るとすごいパワーがあるようですゾ。調べてみると、スギナ茶というものが市販されています。
スギナは、トクサ科の耐寒性の多年生草本で、ツクシが枯れた後に芽を出すとされていますが、同時に見ることもできます(スギナが多い場所にはツクシが出ますよ!)。スギナの名前の由来は形があのスギに似ているからとされ、スギナ茶の口コミには花粉症が軽減したなんてものもあるようです。なにかの本で目にしましたが、「病のあるところに薬がある」といった言葉があったように思います。となると「スギ花粉で死んじゃう!」なんて方には効果があるかも知れないですね。
ちなみに、スギナは生薬ではモンケイ(問荊)と呼ばれ腎臓炎、利尿、肋膜炎、去痰、膀胱炎、回虫駆除などに効能があるとして煎じ液が使われ、ドイツではスギナに全身の代謝促進作用のあるとされています。そのため、スギナはお茶だけでなく乾燥させてお風呂に入れるのもオススメだとか。とはいえ、生薬だけに個人の体質によりその効果は異なります。また、植物なので人によってはアレルギーを起こすこともありますので、試される方は注意書きをよくお読みになったうえで自己責任でお願いします。
よっしゃ! 買うより採取でスギナ茶にトライ
ありがたいことに、スギナに似た植物は少ないので探すことも容易です。ただ、採取する場合は田畑の近くでは農薬、電柱の側は動物の糞尿に注意したいものです。
まず、スギナを採取。そしてしっかり水で洗いましょう。ザルなどに広げ天日で干すかフードドライヤーで乾燥させます。乾燥させただけでもお茶として使用できますが、できればフライパンで焙じることで香ばしさがアップします。
スギナ茶にはご注意も…
スギナ茶は、長期間大量に摂取するとチアミン(ビタミンB1)欠乏症になるとか。そのため、目安は一日一杯。ただし、カリウムが豊富に含まれているためカリウム制限のある方はご注意を。また、微量ですがニコチンが含まれますので、妊娠中の方、小さなお子様、ニコチン過敏症の方、内臓系の疾患のある方は控えましょうとされています。
(日本民家生薬検定/中級・グリーンアドバイザー 藤依里子)