冬でも青々とした葉。なかには樹齢1000年を超え、天然記念物に指定されているものもあるという長寿の植物。それはソテツです。
イチョウと並んで生きた化石ともいわれるソテツ。ソテツ科ソテツ属に分類されオーストラリア・アフリカ・日本などに、約20種類の仲間がいます。日本には、そのうちの学名「シカス・レヴォルタ(Cycas revoluta)」という種類が自生しており、西日本の太平洋沿岸や九州などで見かけられます。
暖かい地域が原産地のソテツですが、成長が遅いことが大きな特徴の一つです。1メートル成長するのに40年以上かかるといわれるほどで、開花も10年に1回というほど、珍しいものです。ちなみに、ソテツは雌雄異株で開花は6~8月ごろです。雄花は、“大きなつくし”のような形をしていますが、雌花は、羽毛のようなもので覆われ目立たないので気づかない方も多いことでしょう。また、実は12〜2月ごろに赤く熟します。
一方、ソテツは、痩せた土地でも生育できるほど強いといわれ、以前、いただいたタネを、夏、ハイドロカルチャー用ゼリーで発芽させることができました。ただし、管理のしやすさを考えると、庭などに直に植えたり、観葉植物用の土を使って鉢植えにしたりするのがおすすめです。
かかりやすい病害虫もなく育てやすいソテツですが、寒さには少し弱いので、霜に当たると枯れてしまうこともあります。そのため、霜が降りる地方では、ソテツをワラで編んだコモですっぽり覆い、冬越しさせるといいようです。
西日本には天然記念物に指定されているソテツもあるようです。いくつかご紹介しますので、機会があれば、ぜひその雄々しい姿を見に行ってくださいね。
お住まいの地域や旅行先でソテツを見かけたら、ぜひ写真を投稿してください!
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(エバーグリーン編集部 愛垣)
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