今回は「ヤマエンゴサク」を紹介します。別名はヤブエンゴサクです。ケシ科キケマン属の多年草で本州から九州に分布し、山野の林内に生えます。山梨県内では北岳を含めほとんどの山で見ることができます。ニリンソウと同じ場所やその近辺でよく見かけます。
花は形が独特で、先が唇状になっているのが特徴ですが、色も青に近いものから紫色までさまざまです。また、葉っぱも多様です。
ヤマエンゴサクはケシ科で有毒ですが、塊茎は薬用に用いられます。鎮痛や高血圧・脳卒中に効くといわれています。
ヤマエンゴサクは花の色に変化があることは認識していましたが、知人から“葉っぱが違うから違う花じゃないか?”と言われたことから調べた結果、葉の形が丸いものから笹状や小葉が深く裂けるものまであることがわかりました(別名はないようです)。
また、森林セラピーの途上でこの花に出あったときには、花の名前や効能をお伝えするようにしています。“へえー! こんな可愛い花が薬になるの?” “植物や自然界ってすごいですね、見直しました!”などと言われます。特に高血圧気味の方は強い関心を示します。
(山梨市森林セラピー推進協議会 森林セラピスト / 四十物治夫(あいものはるお))
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