雪が解けるとすぐに顔を出す「ショウジョウバカマ」を紹介します。漢字では『猩々袴』と書き、花が猩々の顔に葉が袴に似ているとの説がありますが、定かではありません。
*猩々=古典書物に記された架空の動物(Wikipediaより)
花期は4〜5月ですが、標高の高い北岳では7月上旬頃まで見られます。
標高の高い所ではほかの草花に先がけて「ショウジョウバカマ」が咲くので見付けやすいですが、1000m級の低山ではほかの花と混在することが多いので、注意深く探してください。
ショウジョウバカマを初めて認識したのは、福井県の夜叉ヶ池岳(4枚目の写真)でした。それまではおそらく、見かけていても気が付かなかったのでしょう。ほかの山野草に混じった『奇妙な草花だなあ!』と思ったのがきっかけで、図鑑で調べた結果、葉は袴に見えるが『猩々って?』でした。古典芸能に縁がなく疎かったので、おかげで賢くなりました。
その後、「北岳」の2500mを超える高山帯でも「ショウジョウバカマ」に出合えたことに、驚きとともにうれしく思ったことを覚えています。厳しい環境で一生懸命に生きている姿が、我々に元気と勇気を与えてくれるでしょう!
(山梨市森林セラピー推進協議会 森林セラピスト / 四十物治夫(あいものはるお))
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