青空が広がるともう夏の気配がします。新型ウィルス感染者数が増加して不安が増し、全国でどのように過ごせばいいのか悩みはつきませんね。早く終息へ向かってくれることを祈るばかりです。今回はお家時間を楽しく過ごすために、今回は身近な植物で楽しむ「染色」を紹介します。
マリーゴールドは日本の夏の花壇を彩る代表選手。原産地はメキシコです。根に害虫である線虫を避ける効果があるため、野菜やハーブの間に植えるコンパニオンプランツとしても有名です。染色に使う花は初夏から晩秋までと開花期間が長いので、花を摘み取ってビニール袋などに貯め冷凍しておけばたくさん集めることができます。染色に向いているのは大輪でオレンジ色の品種で、萼は気にせず花首からポキポキ折って集めてください。
【材料】
- 染める布:絹や綿製品がしっかり染まります
- マリーゴールドの花:布の重さと等量
- 水
- 焼きミョウバン:色素を布に定着させる効果があります
大きな鍋に水を用意し、花を入れて熱します。銅や鉄製の鍋は化学反応で色が変わってしまうので、ホーロー製やステンレス製の鍋を使用してください。沸騰してから20分ほど煮たてて染め液を作ります。染め液を濾して別に分け、同じ花を使って3~4回は染め液を煮出すことができるので、色の違いを見比べながら好みの色を選ぶのも楽しいものです。
70度前後に温めた染め液の中に布をしっかり漬け込み、15分くらい繊維の隅々まで色素が浸み込むように布を柔らかく動かし続けます。染め液から布を引き上げ、軽く絞って水気を切ったら、焼きミョウバン水に15分ほど浸します。ミョウバン液から引き揚げたら、流水で洗い乾かすと鮮やかな黄色に布が染まって完成です。色の薄いものを同時に洗うと色移りすることがあるので、洗濯のときは気を付けてください。
身近な植物にも驚くほど鮮やかな色素が存在します。染め物は気軽にできる科学実験!ぜひ楽しんでみてください。