こんにちは。エバーグリーン編集部のまえだです。
散歩をしていたら、道路わきに元気に伸びているヨモギが目に入りました。どこにでも生えているので雑草のように思われがちですが、特有の香りが特徴のヨモギは、シソやサンショウと並ぶ日本のハーブの代表格。日本では古くから生活のさまざまな場面で使われてきた万能植物でもあります。
ヨモギの最もポピュラーな使い方といえば、ヨモギもち(草餅)の材料としてではないでしょうか。日本では、古来ヨモギのような香りの強い植物は、邪気を払うと言われてきました。そのため、「端午の節句」には、子どもの健やかな成長を願い同じく香りの強い菖蒲とともに軒先に吊るしていたそうです。端午の節句が「子どもの日」の祝日となった現在も、菖蒲湯に入ったり、ヨモギもちを食べたりするのは、その名残なのかもしれません。
そこで、端午の節句を前に、庭の片隅に生えていたヨモギを採ってきて、ヨモギ団子を作ってみました。
まずは、ヨモギの下ごしらえから。ヨモギは、新芽と葉っぱの柔らかいところだけを使い、重曹をひとつまみ入れたお湯で1~2分茹でます。冷水にとり、堅く絞ったら、鮮やかな濃い緑色になりました。これを、包丁で細かくみじん切りにします。
続いて、団子を作ります。上新粉250gに対し200ccほどのお湯を、様子を見ながら少しずつ加え、耳たぶの硬さになるまで練ります。ここに先ほどのヨモギを加え、ひと口大に丸めて形を整えます。沸騰したお湯に入れ、浮かんでからさらに2分茹でて出来上がりです。
市販の粒あんをかけて、ほんのりした甘さでいただく団子は、ヨモギの香りが存分に楽しめて、とてもおいしかったですよ。
ヨモギは、香りがよいだけではありません。栄養価も高く、食物繊維はほうれん草の約3倍、造血作用を促すクロロフィルや、カロテンなども豊富に含まれています。また、漢方薬としては、艾葉(がいよう)と呼ばれ、胃腸の調子を整えたり、貧血や冷え性を予防したりといった効果があるといわれています。
きれいな新芽がたくさん出るこの季節。お子さまの健康を願って、ご家族でヨモギ団子づくりをしてみるのも楽しそうです。
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