秋の七草の一つ「オミナエシ」を紹介します。女郎花とも呼ばれています。
スイカズラ科オミナエシ属の多年草で、山地の草原に生えます。沖縄を除く全国に分布します。以前、西沢渓谷のときに紹介した「コキンレイカ:別名ハクサンオミナエシ」と同じ仲間です。
- 茎の高さは60〜100cmになります。下部には多少粗い毛が生えています。
- 葉は対生し羽状に深く裂けており、葉先は尖っています。
- 花の時期は8〜10月で、上の写真のように茎の上部に黄色の多数の小花が集散した形で、花序の上の方はほぼ平らになっています。花冠は径が3〜4mm程度で5つに裂けています。
- 雄蕊(おしべ)は4個、花柱(雌蕊:めしべ)は1個で分裂はしません。
最初は先述の「コキンレイカ」と区別が付かなかったのですが、数回観察するうちに、その違いがわかってきました。「オミナエシ」の方が背丈が2倍ほど高く、花冠はひと回り小さいのです。香りは同じでした。
コキンレイカの花の期間は7〜8月で、オミナエシも咲く真夏の8月ごろ乙女湖ロード周辺と西沢渓谷コ-スを訪れると、両方に出あうことができます。この黄色い花も、真夏の高原を代表する花の一つです。吹き渡る風に揺れる黄色い花が癒しを与えてくれますよ。ふたつの違いを見つけると同時に、ぜひ癒し効果も確認してみてください。
(山梨市森林セラピー推進協議会 森林セラピスト / 四十物治夫(あいものはるお))
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