今回は「タチフウロ」を紹介します。
フウロソウ科フウロソウ属の多年草で、山の草地や林縁に生えます。東北地方南部~中部地方と四国・九州に分布します。
フウロソウ属は日本全国に10数種類、亜種を入れると30種以上になります。ハクサン・イブキ・アサマ・エゾ・チシマ・イヨ・アメリカなどなど、山や各地名の付いたものが多いです。そこら辺の草叢(くさむら)にあるゲンノショウコ(日本の三大民間薬の一つ)も仲間です。
茎の高さは60〜80cmになります。葉身は5〜12cmの幅があり、写真のように5〜7個の掌状に裂け、更にその先に切れ込みが入ります。その表面と縁及び裏面脈上に、粗い毛が生えています。
花期は、7〜9月です。花は直径2.5〜3cmと小さく淡紅紫色をしています。写真のものは横向きに咲いていますがですが、下向きに咲くものもあります。小さな花ですが、花弁の中心に向っている濃色の脈がよく目立ちます。
タチフウロもゲンノショウコ同様タンニンを多く含んでおり、民間薬に用いられることがあるとのことです。
花を含め全体に毛が生えていますので、花を気遣いながらそうっと触れてください。新しい発見があるかもしれません!
(山梨市森林セラピー推進協議会 森林セラピスト / 四十物治夫(あいものはるお))
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