こんにちは。エバーグリーン編集部の愛垣です。
樹木には冬に葉をたくさん落とす落葉樹と、葉が落ちてないかのように常に緑を保っている常緑樹がありますね。雪をかぶりながらも、緑の葉を保っている樹木の姿を見ると、なんだか励まされるような気がするのは、私だけでしょうか。
九州で、寒い冬の間もつやつやした緑の葉を茂らせているこんもりした森があったら、大抵はクスノキです。なんと、日本の巨木ランキングトップ10のうち、8本はクスノキというくらい大きくなる木です。
実は、熊本県の県木はクスノキです。熊本城内をはじめ、県内各地の神社や寺院にクスノキの巨木が見られ、なかにはご神木として祀られているところもあるほどです。
クスノキは、学名をCinnamomum camphoraといいクスノキ科ニッケイ属に属します。ニッケイ属という言葉から推測される通り、クスノキからは香りがします。これは、クスノキに含まれる、樟脳(しょうのう)の香りです。なんと、防虫剤の樟脳は、クスノキから作られるのです。諸説ありますが、「薬の木」から「クスノキ」という名前になったという説もあるくらいです。
また、大木になり葉を茂らせるクスノキは、街路樹として利用されているところも多いようです。また、暑い日差しを遮り、心地よい木陰も提供してくれるため、公園などでも見ることができます。
ところが、調べてみたら、クスノキが生えていない地域があることを知りました。クスノキは、温暖な気候を好むようで、台湾や中国、ベトナム、日本国内では本州西部の太平洋側、四国、九州など、関東以西で多く見られる樹木なのです。九州では、「大きな木を見つけたらクスノキ」と考えるほどメジャーな木なのですが、まだ、クスノキを見たことがないという方もいらっしゃるのかもしれませんね。
エバーグリーン編集部オススメサイト
- クスノキを水蒸気蒸留してできたのが!?
- 日本全国のクスノキたち
公園全体が国の天然記念物 「新船小屋のクスノキ」(筑後商工会議所)
樹齢1000年のクスノキもある。「藤崎台のクスノキ群」(満遊!くまもと)
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