アラカシ

コナラ属 アラカシ
学名： Quercus glauca var. glauca

〔基本情報〕
高さ18m、幹径60cmにもなる常緑高木。
樹皮には細かな凹凸があるか、浅く縦に割れめがはいります。
若い枝には淡い褐色の軟毛が密にはえます。
葉は互生する単葉で、長さ7～12cmの長楕円形となり、質が厚くかたいです。
葉の表面ははじめ軟毛がまばらにはえますが、のちに無毛となって光沢があります。
葉の裏面には細かい絹毛が密にはえて、灰白色～褐色を帯びます。
葉の上半分の縁には粗い鋸歯があります。
葉柄は長さ1.5～2.5cmです。
花には雄花と雌花があります。
雄花は長さ5～10cmの尾状花序となり、褐色の軟毛が密にはえ、新枝の下部に下垂します。
雌花序は新枝の上部の葉腋に直立して、3～5個の雌花がつきます。
果実は長さ1.5～2cmで卵円形の堅果（どんぐり）で、その年の秋に熟します。
殻斗（どんぐりの帽子）は環状で、5～7個の環があります。

〔利用〕
葉や樹皮はなめし皮剤、媒染剤に利用されます。

〔栽培〕
増殖は実生によります。
どんぐりは乾燥させると発芽率が落ちるので、とりまきにするか、春まで湿らせて保存します。
日当たりと水はけがよく肥沃な土壌を好みます。
水やりは降雨にまかせます。
施肥は寒肥として有機質の肥料を施します。
病虫害としてはうどんこ病、テッポウムシ（カミキリムシの幼虫）があります。