エビネ

エビネ属 エビネ
学名： Calanthe discolor var. discolor

〔基本情報〕
落葉樹林内でみられ高さ20～40cmになる多年草。
地下にまるい偽球茎をもちます。
葉は2～3枚出て、長さ15～25cm、幅5～8cmの楕円形で、先はとがり、全縁です。
葉には縦にしわがあります。
1～2枚の鱗片葉をつける花茎の先に総状花序を出し、8～15個の花をつけます。
鱗片葉と花序には短毛がはえます。
苞は長さ0.5～1cmの披針形です。
花は側花弁と萼片は暗褐色の狭卵形で先がとがり、側花弁は萼片より幅が狭いです。
唇弁は白～淡い紅色の扇形で先が深く3裂し、中央の裂片はさらに2裂して3本の隆起線があります。
距は長さ0.5～1cmで萼片より短いです。

〔栽培〕
増殖はおもに株分けによりますが、バックバルブ吹きや実生も可能です。
冬の乾燥した北風を避けた半日陰～日陰で管理します。
空中湿度を高く保つほうがよいです。
水はけのよい土を好みます。
水やりは土の表面が乾いたらたっぷりと与えます。
芽出しから葉が成長し終わるまでの期間は、芽に水が溜まって軟腐病になるのを防ぐため、上から水をかけないようにします。
施肥は春から初夏の成長期は窒素分が多めの緩効性肥料を月に1回、夏はリン酸、カリウム分が多めの緩効性肥料を置き肥します。
病虫害としてはウイルス病、軟腐病、アブラムシ、ハダニ、ナメクジがあります。

〔備考〕
連なった球茎をエビに例えた名です。