どのような分野にも、縁の下の力持ちといわれる存在があります。植物の世界で考えると、一緒に飾ったり植えたりすることで、隣の花をより美しく見せてくれる名脇役とでもいうのでしょうか。
今回ご紹介する「スイートアリッサム」。プランターや花壇で名脇役といわれている花の一つです。
名脇役なスイートアリッサム
スイートアリッサムは、小さな花が密集して咲き、甘い香りがする花です。花自体は、小さく控えめ。しかし、花壇やプランターに、ほかの花と一緒に植えることで、全体にかわいらしさや可憐(かれん)さをプラスしてくれる、名脇役となります。
スイートアリッサム(アブラナ科ニワナズナ属)の原産は、地中海北岸から西アジアです。寒さには強いですが、暑さは苦手。本来は多年草ですが、高温多湿に弱いため、日本では1年草として扱われています。また、小さな花が集まり、カーペット状に広がって咲く様は、グランドカバーや花壇の前列、縁どりに向いています。
種まき〜定植
スイートアリッサムの花は、春と秋に楽しむことができます。種まきでも育てやすく、秋まきの場合は、9月から10月中旬(霜が降りる1ヶ月前)までがおすすめです。この時期に植え付けることで、根が十分に張り、冬越しができるからです。もし、間に合わなければ、春まで待った方が良いかもしれません。
タネをまいて芽が出るまで約5日。多めにタネをまいて、間引きしながら育てるのが一番手軽です。もし植え直すのであれば、本葉が5〜6枚くらいで定植してください。苗を植える際は、根を傷つけないよう、根の周りの土を落とさず植えましょう。
育てる際のポイントは
- 日当たりが良い場所に植える
- 土の表面が乾いたら水やりをする
- 葉の色が薄くなってきたら、追肥をしよう
- 葉形が間延びしてきたら、切り戻すと元気になる(切り戻しは、菌核病の予防にもなるので、ぜひ実施してください)
この秋、タネをまいたり、苗を手に入れたりして、来年の春、かわいいスイートアリッサムを楽しんでみませんか。
- スイートアリッサムの花言葉:「優美」「美しさに勝る価値」
エバーグリーン編集部オススメサイト
- 種まきからの育て方はここで確認
- 切り戻しってどうしたらいいのか?
スイートアリッサムの育て方!種まきや切り戻しの時期と方法は?(horti)
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(エバーグリーン編集部 愛垣)
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