[イチョウ]古今東西 ご神木巡礼 その8 大イチョウ|イチョウ|ナギ|モッコク|ムクロジ|エバーグリーン

      [イチョウ]古今東西 ご神木巡礼 その8 大イチョウ|イチョウ|ナギ|モッコク|ムクロジ|エバーグリーン はコメントを受け付けていません

日本全国の神社やお寺、場合によっては地域には、シンボルツリーのような扱いで、願いを叶えてくれる「ご神木」と呼ばれる木が数多く存在しています。これは、運気、邪気、勇気、弱気、強気などの“気”と“木”を語呂合わせしているのはもちろん、実際に願いを叶える力もあるからでしょう。特に、大樹や古木には、木霊と呼ばれる精霊のようなものが宿り、不思議な力を持つといわれています。今回はそんなご神木の中から白子神社の大イチョウをご紹介しましょう。

 

縁結びパワースポットとしても知られています!

縁結びパワースポットとしても知られています!

 

地元からは、通称「白子さま」と呼ばれ親しまれている白子神社。敷地4,314坪の境内には本殿のほかに、八幡神社面足神社が祀られていました。そんな白子さまにはご神木も数多くありました。まずは『乳いちょう』と呼ばれるイチョウ。空に届くほどの大樹。その名の通り子育てのご利益アリ。

大きなイチョウ

大きなイチョウ

 

イケメン祈願のお社で知られる面足神社の傍にある『椥(竹柏)』(ナギ)。葉や茎が対生であり、さらに葉がとても丈夫なことから縁が切れないに通じ、縁結びや恋愛の祈願に良いのだとか……。また、ナギはその名から凪に通じるとされ、船乗りや漁師はその葉や実を航海安全のお守りにするのだそうです。最近は園芸店などでも縁起がよい樹としても鉢植えが販売されています。そういえば、奈良県春日大社には、国の天然記念物に指定されているナギの林もありますね。

確かにシンメトリー……、対生になっています

確かにシンメトリー……、対生になっています

 

ご神木の中にはあまりその名を聞かない『木斛』(モッコク)も……。飢饉の時には、樹皮を食料にしたといいます。まさに、人の命を救ったご神木です。また、語呂合わせから人間関係、恋愛関係を「持つ濃く」として、縁が濃くなるとか……。他にも、この名前にあやかり根元にお金を埋めるとさらに良い使い方ができるようになるとされているそうです。

流石に、このご神木の根元を掘ることはできませんが……

流石に、このご神木の根元を掘ることはできませんが……

 

子供の成長を願うことができる『無患子』。これはムクロジを、漢字で無患子と書くことから子が患わ無いに通じたのだとか。そのため、羽根つきの羽に使われ厄をはね返す願いが託されたのだとか。また、黒い種子は黒豆に見立て、マメに暮らせるという縁起、さらにマメの語呂合わせから魔滅 (まめ) に通じることで、魔除けになるともされている樹です。また、平安時代にはムクロジの実は石鹸の代用品にも使われたことが知られています。

とても大きな樹です。

とても大きな樹です。

 

とにかく、数多くのご神木と出会うことができるのが『白子神社』。ちなみに、筆者はこの神社に御参りに行くとなぜか金運上昇や仕事運上昇のご利益あり!? また、この白子町は、タマネギの産地でもあるため収穫シーズンにはタマネギ祭りなども盛大に行われ、とにかくお安く、美味しいタマネギにも出会うことができるんですよ。

 

 

  • 『白子神社のご神木』への行き方:JR茂原駅から小湊バス「白子神社」下車徒歩約3分

 

 

(写真・取材/グリーンアドバイザーふじえりこ)–著書に『開運!日本の伝統文様(日本実業出版社)等

大きなイチョウ