間もなく、送別や卒業シーズンがやってきますね。
お花を贈ったり、また贈られたりする機会も増えるのではないでしょうか。
お客さまから「お花を贈りたい」とご相談いただくとき、いつも贈る側、受け取る側、どちらもの方に笑顔になってほしいと思っています。
そのために、ときには、しつこいくらい質問をさせていただくことになってしまうのですが……。今回は、お花を贈るときに、私たち花屋に伝えていただきたいことをまとめてみました。
花を贈るときに花屋へ伝えていただきたいこと
- ご用途について
お祝い事・お見舞い・お悔やみなど。
お祝いに白菊?お悔やみに赤いバラ? なんてもってのほか。それぞれのご用途に相応しい色や種類があるんです。
- 差し上げる方について
性別・年齢・趣味・(わかれば好きな色や花)
差し上げる方の好みがよくわからないときは、お客さまに贈る方のイメージのお花を店頭で1本選んでいただいて、それに合わせて花を集めています。
- 形態
花束・アレンジメント(スポンジに挿したもの)
お花が好きで世話をするのが苦にならない方なら花束を、お忙しいご家庭にはアレンジメントをお勧めしています。
- 大きさ
花束やアレンジメントの大きさと贈る方の気持ちが比例するわけではありませんから、相手の環境を考慮した大きさを選ぶ配慮も大切です。
- その他
持ち帰るのか・送るのか
大きな花束を持って電車に乗るのは、ちょっと大変かも……。発送するなら、相手が受け取りやすい日時を指定するなどの配慮を忘れずに。
気持ちが伝わるお花の贈りもの
「この間、ユリの花をいただいたのだけれど、匂いがきつくて……」とか、「バラを100本が届いてうれしかったけど、生ける花瓶がなかった」などというお話をお客さまから伺うことがあります。心を込めて贈ったのに、相手が負担に感じたのでは、悲しいですよね。
そんなことのないように、私たち花屋は、お客さまから伺った情報を参考に季節や決まり事などを考慮して、贈る方に失礼や負担のないように、そして喜んでいただけるように、花束やアレンジメントを作ります。ちょっと面倒に感じるかもしれませんけれど、ぜひご存じの情報を教えてくださいね。それぞれのシチュエーションで、花の種類や贈り方も異なりますから、疑問があったときは、どんどん相談してください。
お客さまとお話ししていると、花を贈ったり贈られたりすることって、相手を笑顔にしたり、励ましたり、ときには慰めになったりするんだなと感じています。そのお手伝いができることは、私たち花屋に取って何よりの喜びでもあるんです。
これから少しずつ、お祝いやお見舞い、お悔やみなどご用途別に贈る際の注意点をお伝えしていこうと思います。何か質問がありましたら、ぜひお寄せくださいね。
(高橋植物園 高橋さやか)
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