クリスマスの飾りといって、思い出す植物のひとつに「ヒイラギ」があります。先日ご紹介したアドベンベントクランツには、わが家の庭にあった「ヒメヒイラギ」を使いました。
同じように葉っぱが堅くギザギザで、名前も似ているヒイラギとヒメヒイラギ。大きさが違うだけかと思っていましたが、調べてみると、実は全然違うものでした。
3種のヒイラギの違いは?
ヒメヒイラギは、奄美地方が原産のモチノキ科の植物。雌雄の別があり、雌株にのみ赤い実がなります。実が付き始める11月頃にならないと、雌雄のどちらかは判別できないそう。わが家のヒメヒイラギは、実がならなかったので、残念ながら雄株だったようです。
一方、ヒイラギは、モクセイ科の植物。日本(福島県以南、四国、九州中南部、琉球;主に太平洋側)や台湾に分布する常緑樹です。これも雌雄異株ですが、実は、紫黒色に熟します。
「では、クリスマスによく見かけるヒイラギは?」と思って、さらに調べてみると、それは「セイヨウヒイラギ」というまた別の品種だと判明。ヒメヒイラギと同じモチノキ科の植物で、ヨーロッパ西部や南部、アフリカ北西部、アジア南西部が原産。雌雄の別があり、雌株だけに赤い実がなるのも、ヒメヒイラギと同じです。クリスマスホーリーとも呼ばれ、まさにクリスマスの飾りに使うための植物でした。
3種のヒイラギの共通点は?
似ているようで違う3つの植物ですが、葉っぱがギザギザで雌雄異株であるほかにも共通点がありました。それは、成長すると葉っぱが丸くなるということ。あのギザギザ葉っぱの形に魅かれて育てている方は、がっかりされるかもしれませんね。でも、ご安心ください。成長した大きな木でも、新芽は、あの特徴的な形をしているそうです。定期的に刈り込むようにすれば、次々と新芽が出てくるのでギザギザの魅力的な葉っぱが保てるのだそうですよ。
クリスマスの次にヒイラギが活躍するのは、日本では2月の節分の日。この日は、日本のヒイラギの出番です。わが家では、違っているけれど似ているヒメヒイラギで代用しようと考えています。魔よけの効果も、共通しているとよいのですが…
- ヒイラギの花言葉:「用心深さ」「先見の明」「保護」
- セイヨウヒイラギの花言葉:「防衛、防御」「家庭の幸せ」
エバーグリーン編集部オススメサイト
- 寄せ植えや仕立て方などで、いろいろ楽しめますね。
- お子さんと一緒に、折り紙で作れるヒイラギです。
【折り紙クリスマス】ヒイラギ 作り方 折り方 (Youtube)
(エバーグリーン編集部 まえだようこ)
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