眩しい日差しに負けず、赤や黄色の花を咲かせているカンナ。
実は、私たちが目にするカンナの花は、雄しべが変異したものです。カンナの雄しべは6本ありますが、雄しべとしての機能を果たすのは1本のみ。ほかの雄しべは花びらになったり退化したりしてしまうのです。
現在、観賞用として育てられているカンナの多くは、1850年代からアメリカやヨーロッパで品種改良がされたもので、通称「ハナカンナ」と呼ばれる品種です。花の色も、緋色、ピンク、黄色、オレンジ、白、斑入りなどさまざま。葉に模様が入る品種もありますから、葉だけでも楽しむことができます。
カンナの生まれは熱帯アメリカ地方。カンナ科カンナ属で学名はCannaです。日本に来たのは江戸時代前期ごろで、生姜に似た球根を持っており、暖かい地方では河原や土手などで野生化したものが見られるほど、ポピュラーな植物となっています。
花が咲き終わった後は、黒に近い褐色の種を採取し増やすこともできます。この種は大変固く、マラカスに使われたり、子どものおもちゃの「ガラガラ」に入れたりするほどです。もっとも、これほど固い種ですので、発芽率はあまり良くないよう。種から育てるのであれば、温度が高めの時期(気温22度以上)に、外皮に軽く傷をつけて吸水させると良いかもしれません。
暖かい地域が原産なだけに寒さには弱いようですが、病害虫にも強く育てやすい花木といえるでしょう。プランターなどで育てられる丈の低い品種もありますので、ベランダ園芸としてチャレンジしてみるのもいいかもしれませんね。
カンナの花言葉:「情熱」「快活」「永遠」「妄想」
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(エバーグリーン編集部 愛垣水奈子)
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