山地の林下または湿った草原で見られる「バイケイソウ」を紹介します。シュロソウ科シュロソウ属の大型の多年草で、本州と北海道に生息します。
バイケイソウは盛夏を告げる花の一つです。開花前は周囲の草の色に溶け込んで目立ちませんが、成長すると茎高さは約1.5mにも達するため満開の白みを帯びた花は存在感があります。やや湿気の多いところ(言い換えると比較的平坦な地形)を好むので急勾配の道をがんばった後にバイケイソウに出あうことになります。そのため、バイケイソウを見るとホッとします。
最近はバイケイソウの数が増えており群生箇所も多くなっているように感じます。毒草なので鹿も食べないことが、理由の一つに考えられますね。
(山梨市森林セラピー推進協議会 森林セラピスト / 四十物治夫(あいものはるお))