タカサゴユリはユリ科ユリ属の多年草で、「台湾百合」や「ホソバテッポウユリ」などと呼ばれています。今から約100年前に観賞用として日本に入ってきたといわれており、海岸線付近から低地、高山帯までに広範囲に分布する帰化植物です。連鎖障害が出やすいことから、数年経つと別の場所に移動することも知られています。
筆者は数年前までは見かけたことがなく、昨年香りが漂っていたことで発見することができました。この近辺では珍しい白いユリですが、屋久島で出合ったテッポウユリよりふた廻りも大きく、夏真っ盛りの暑い時期で白い花に薄紫の筋が入っていることなどから「タカサゴユリ」だとわかりました。
花期は7月~10月までといわれていますが、近所の里山では7月下旬~9月下旬に確認することができます。森林セラピーで利用する機会が多いですが、毎年同じ場所で咲くとは限りませんので、事前の確認が必要となります。 歩くコース沿いに咲いていれば、香りや白い大きな花にお客様自ら気付いてくれますので、貴重な花のひとつです。
(山梨市森林セラピー推進協議会 森林セラピスト / 四十物治夫(あいものはるお))