ツバキ
日本でも、海外でも、長く愛されてきたツバキ。ツバキは品種数が多く、かつ開花期間が長い花です。秋に咲き始めて冬を彩るタイプから、暖かくなる春に開花のピークとなるものまで、また、色や形、花の大きさもさまざまです。品種数の多さもさることながら、国内には数多くのツバキが観賞できる名所があります。今回はヤブツバキとその改良種を中心に、多くの品種が植栽展示されている名所をご紹介いたします。
世界の椿館・碁石
東北地方としては気候が温暖で「ツバキの里」と呼ばれる大船渡では、至るところで自生のヤブツバキが紅色の花を咲かせています。市の花でもあるツバキを世界13ヵ国から550種を一同に集めた、見応え十分の「椿ワールド」が館内に広がっています。赤、ピンクに黄色もあれば、一重、八重にボタン咲きと花の形もさまざま。ツバキのほかにも、四季折々の地域の花々の展示もしています。また売店ではツバキの苗や鉢花、椿油やがま口などツバキグッツの販売もしております。ツバキは毎年2月前半~3月に見ごろのピークを迎え、同時期には毎年「つばきまつり」を開催し市内外の方でにぎわいます。
世界の椿館・碁石 施設概要
〒022-0001
岩手県大船渡市末崎町字大浜280-1
電話番号:0192-29-4187
- 休館日:月曜日(祝日の場合は火曜日、つばきまつり期間中は無休)、年末年始12月29日~1月3日
- 開館時間:9:00~17:00
- 入館料:一般(高校生以上)500円、小中学生300円
- 駐車場:無料駐車場あり
- 見ごろ:10月上旬~4月下旬 (最盛期2月前半~3月)
- イベント:つばきまつり 1月下旬~3月下旬
氷室椿庭園
三井不動産の元副社長である氷室捷爾さん・花子さんご夫妻の庭園が、茅ヶ崎市へ寄贈され、平成3年10月に開園しました。広さ約2800平方メートルの庭園には、ツバキやマツなど1300本に及ぶ庭木類が植えられています。ツバキの種類は200品種以上に及び、なかでも「氷室雪月花」は、白や淡桃色の地に紅色の絞りが入った美しい品種です。氷室椿庭園内にある「旧氷室家住宅主屋」は、平成30年7月20日に開催された国の文化審議会において、審議・議決され、新たな登録について、文部科学大臣に対し答申が出されました。これを受け、11月2日に国の登録有形文化財として登録がされました。これは昭和10年に建てられた旧氷室家住宅主屋が、昭和期の都市近郊における別荘開発の様相を伝える建造物として評価されたものです。
氷室椿庭園 施設概要
〒253-0054
神奈川県茅ケ崎市東海岸南3-2-41
電話番号:0467-82-2823
- 休園日:月曜日(祝日の場合は翌日、3月は無休)、12月29日~1月3日
- 開園時間:9:00~17:00
- 入園料:なし
- 駐車場:なし
- 見ごろ:2月下旬~3月下旬
久留米市世界のつばき館
久留米市世界のつばき館は、ツバキの起源である原種ツバキをはじめ、世界のツバキを収集展示し、広く観覧の用に供するとともに、都市と農村との交流を図り、地域の活性化を目指すみどりの里づくり事業を推進することを目的としています。「四季を通じて世界のツバキが迎えてくれる、みどりの里情報交流施設~見る・学ぶ・楽しむ世界のつばき館~」をコンセプトとしています。324㎡のツバキ展示施設では、原種ツバキ110種以上を展示し、日本最大の品種数を誇るガラスハウスです。ベトナム、中国西南部・東南部、台湾等の地域ごとにレイアウトしています。樹齢80年を超えるツバキをはじめ、約50品種160本のツバキを植栽した椿庭園も見どころです。また、久留米市内には、久留米つばき園、石橋文化センターつばき園があり、平成22年3月に開催された国際ツバキ会議久留米大会において、国際ツバキ協会から、「国際優秀つばき園」に同時認定されました。毎年ツバキの開花時期に合わせて、久留米つばき園などを会場として「久留米つばきフェア」が開催されています。
久留米市世界のつばき館
〒839-0837
福岡県久留米市草野町矢作490-2
電話番号:0942‐47‐1821
- 休館日:第3木曜日(祝日の場合は翌日)
- 開館時間:9:00~17:00
- 入館料:なし
- 駐車場:無料駐車場あり
- 見ごろ:10月中旬~4月中旬(種類による、最盛期は2月中旬~4月上旬)
※これまで続いておりました「花めぐり」につきましては今回が最終回となります。
情報提供:株式会社サカタのタネ