アサガオ
平安時代に中国から渡来したとされているアサガオ。日本の夏を代表する花のひとつです。渡来した当初は種子を下剤として利用する薬草でした。やがて観賞用に栽培されるようになり、江戸時代、他の多くの植物と共に親しまれ、さまざまな色や形の品種が生み出されました。一見してアサガオとは思えないような、多様な花あるいは草姿を楽しむ、変化アサガオ。次いで明治時代には、様式を決めた鉢植えで花の大きさを競い合う大輪アサガオが、ジャンルとして確立しました。これらの伝統的なアサガオは、愛好家団体によって維持され、夏になると各地でアサガオ展が開催されます。学校や一般家庭で緑のカーテンなどとして育てられているアサガオとは一線を画した、伝統的アサガオの魅力が堪能できる、代表的なアサガオ展をご紹介いたします。
三溪園朝顔展
アサガオは江戸時代、園芸ブームに乗り武士から庶民に至るまで、広くもてはやされ親しまれてきました。三溪園朝顔展では横浜朝顔会との共催により、直径が20cmを超える大輪アサガオや、葉や花びらが変異した珍しい変化アサガオなど、約40点を日替わりで展示します。三溪園は生糸貿易により財を成した実業家、原三溪によって、1906(明治39)年5月1日に公開されました。17万5000㎡に及ぶ園内には京都や鎌倉などから移築された歴史的に価値の高い建造物が巧みに配置されています。園内には年間を通じて様々な花がみられるほか、春はさくらそう展、初夏はさつき盆栽展と花しょうぶ展、秋には菊花展が開催され、風物詩となっています。
三溪園朝顔展 施設概要
開催場所:三溪園
〒231-0824 神奈川県横浜市中区本牧三之谷58-1
電話番号:045-621-0634(公益財団法人 三溪園保勝会)
- 開催期間:2019年7月27日(土)~31日(水)
- 展示時間:9:00~12:00
- 休園日:イベント期間中なし
- 入園料:三溪園入園に際し入園料必要、ホームページ参照
- 駐車場:有料駐車場あり
日比谷公園
毎年7月下旬~8月上旬開催の変化朝顔&大輪朝顔共催展示会は、東京朝顔研究会と変化朝顔研究会の共催です。変化アサガオと大輪アサガオの逸品が一堂にそろう日本最大規模のアサガオ展示会です。8月下旬開催の変化朝顔展示会は、変化朝顔研究会の単独開催です。変化アサガオの一番の見ごろに、会員が咲かせた自慢の珍しい変化アサガオが並びそろいます。日比谷公園は江戸時代の大名屋敷地が、明治時代に陸軍練兵場を経て、「都市の公園」として生まれ変わり、平成25年に開園110年を迎えました。 文化の先駆者として公園設計者の意気込みは、小音楽堂や第一花壇、イチョウ並木の園路などに見ることができます。花壇には一年中、色鮮やかな四季の花が咲き、ビジネス街に勤める人達のいこいの場になっています。
日比谷公園 施設概要
変化朝顔&大輪朝顔共催展示会
開催期間:2019年7月28日(日)~8月3日(土)
展示時間:9:00~11:30ごろ
変化朝顔展示会
開催期間:2019年8月23日(金)~25日(日)
展示時間:8:00~12:00(最終日のみ~11:30)
- 休園日:イベント期間中なし
- 入園料:無料
- 駐車場:有料駐車場あり
くらしの植物苑 「伝統の朝顔 20年の歩み」
くらしの植物苑は、生活文化を支えてきた植物を系統的に植栽し、その理解をより深めることを目的として、国立歴史民俗博物館の南東に位置する旧佐倉城の一郭に開設された自然を生かした植物苑です。特別企画「伝統の朝顔」は、1999年に始まりました。現在、年4回行っている「季節の伝統植物」も、この「伝統の朝顔」の盛況をきっかけとしています。今年度は、その20周年を記念して、「伝統の朝顔20年の歩み」と題したイベントを開催します。
くらしの植物苑 「伝統の朝顔 20年の歩み」 施設概要
開催場所:国立歴史民俗博物館 くらしの植物苑
〒285-0017 千葉県佐倉市城内町117-5
電話番号:043-486-0123(国立歴史民俗博物館)
- 開催期間:2019年7月30日(火)~9月8日(日)
- 開苑時間:9:30~16:30(入苑は16:00まで)
- 休苑日:毎週月曜日(祝日の場合は翌日休苑)※8月13日は開苑します
- 入苑料:個人100円、団体(20名以上)50円 ※小中学生・高校生は入苑無料です。
- 駐車場:有料駐車場あり
情報提供:株式会社サカタのタネ