近年あまり見かけませんが、住宅の生け垣などに植えられた「カラタチ」を紹介します。 ミカン科ミカン属の落葉低木で中国大陸原産です。1,000年以上前に日本に渡来して植栽されましたが、野生化しているものも多くなっています。以下の写真は、山梨市内里山で野生化したカラタチです。
トゲは葉っぱ(第1葉)が変化したもののようですが、これもカラタチが子孫を残す知恵なのでしょうね。花が散った後、緑色の小さな実ができて少しずつ成長します。約1か月で直径が約5mm程度になると、実が付いていることが判るようになります(3枚目の写真に近い状態)。夏にはピンポン玉程度の大きさまで成長し、10月には黄色く熟します(4枚目の写真)。
森林セラピーでカラタチに出あっても、カラタチそのものを知らない人が多いことに驚かされます。特に昭和の後半以降に生まれた方のほとんどが『その名を初めて聞いた』と言います。ともあれ、カラタチは柑橘系ですので香りが強いです。もちろん花・葉・枝も香りますが、なんといっても実(特に熟した実)の香りが強いですね。みなさんも「カラタチ」に出あうことがあったら確かめてみてください。
また、葉っぱ・実・トゲではない枝の部分の手触りも独特な感じがおもしろいと思います。ただし、カラタチのトゲは極めて危険ですので、顔や手・上腕部などが刺さらないようにくれぐれもご注意願います。
カラタチの緑色の若い乾燥実は、胸腹部のつかえ、腹痛、便秘などの症状を緩和するのに使われるようです。このように薬として使われますので苦味も強烈です。よい香りがするので 『食べられますか?』と聞かれますが、『おすすめしません。せいぜい、カラタチ酒ですね!』とお答えしています。
(山梨市森林セラピー推進協議会 森林セラピスト / 四十物治夫(あいものはるお))
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