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2021年5月5日

[カリン]のど飴で知られるカリン|バラ科カリン属|エバーグリーン

誰もが一度はその名を耳にしたことがあると思われる「カリン」を紹介します。

バラ科カリン属の落葉高木で古い昔に中国から移入され、日本では庭園などに植えられているのを見かけます。果実を利用するために栽培もされています。山梨市内の里山などでもよく見かけますが、写真は近所にあるフルーツパーク内のものです。

花と蕾(5月上旬)

花と蕾(5月上旬)

 

花期は4~5月ですが、このフルーツパークは小高い丘の上にあって風が吹き抜けるので、5月上旬からが見頃になります(桜の満開時期にカリンの若葉が出始めます)。花は蕾だけのときは気づきにくいですが、開き始めると淡い香りが漂ってきます。花の色は淡い桃色なので見過ごしてしまうこともありますが、香りで気づく方が多いようです。

幹(樹皮)は緑がかった褐色で、古い幹は樹皮が鱗状にはがれ不規則な雲紋ができます。このような独特の幹(樹肌)でそれとわかる方もいます。7月頃から実らしきものが現れますが、葉っぱに隠れているので注意深く観察しないと見つけられません。次の写真のように葉っぱよりも大きな実になって初めて気づくことになります。写真の実はまだ黄緑色ですが10月下旬には黄色になります。黄色が濃くなって実が落ちるころに香りが強くなるので、離れていてもカリンだとわかります。

実を発見(10月上旬)

実を発見(10月上旬)

 

私たちが行なっている森林セラピーでもカリンはたびたび利用する植物の一つです。花の淡い香りと果実の強烈な香りが特徴ですが、特に実の外皮に爪をたてた際の強烈な香りは格別です。落ちている黄色い実を見つけたら、試してみてください。

カリン(エバーグリーン植物Q&A)

カリン(エバーグリーン植物Q&A) カリン(エバーグリーン植物Q&A) カリン(エバーグリーン植物Q&A)

 

触覚も変っています。若い樹皮と古い樹皮の温度感を含めた手触りの違いを、ぜひとも体験していただきたいと思います。カラマツやほかの樹肌と比較するとおもしろいですよ!

実は大きくおいしそうに見えるようで『食べられますか?』とよく聞かれます。私自身、黄色い実で試しましたが、硬くて酸味がかなり強いためおいしくなかったです。『食べられないことはないですがおいしいとは言い難いのでカリン酒を試されたらいかがですか?』と答えています。なお、咳や痰をとる薬用に使われており、『のど飴に利用されています』と説明すると、みなさん納得顔でうなずいていただけます。

 

山梨市森林セラピー推進協議会 森林セラピスト / 四十物治夫(あいものはるお))


 

花と蕾(5月上旬)