アズキナシ

アズキナシ属 アズキナシ
学名： Aria alnifolia

〔基本情報〕山地でみられ、高さ15m以上になる落葉高木。
若い枝は紫黒色で、白い皮目がめだちます。
葉は互生する単葉で、長さ5～10cm、幅3～4cmの楕円形です。
側脈は8～10対あってよくめだち、ほぼ直線状に鋸歯の先端までのび、裏面に凸出します。
葉の裏面脈上には伏した毛がはえます。
葉の縁には重鋸歯があります。
葉柄は長さ1～2cmで赤みを帯び、やや軟毛がはえます。
葉は秋に黄葉します。
短枝の先に複散房花序を出し、十数個の花をつけます。
花は径1.3～1.6cmで白色の5弁花です。
花弁は円形で平開します。
雄しべは20個、花柱は2本あります。
果実は長さ0.7～1cm、幅0.6～0.8cmで長楕円形のナシ状果で、赤く熟し、皮目があります。
果実は食べられます。

〔利用〕果実は薬用や果実酒にされます。
材は堅く、建築、家具材、器具材にされます。

〔栽培〕増殖は実生、挿木によります。
日当たりと水はけのよい肥沃な土壌を好みます。
強い西日を嫌います。
水やりは鉢植えの場合は土の表面が乾いたらたっぷりと与え、地植えの場合は夏に晴天が続いて乾燥しないかぎりは降雨にまかせます。
施肥は寒肥として有機質の肥料を株の周りに施します。
病虫害は特にありません。

〔備考〕別名のハカリノメは、若い枝の白い皮目を秤の目盛りに例えたものです。