オサバグサ

オサバグサ属 オサバグサ
学名： Pteridophyllum racemosum

〔基本情報〕
亜高山帯の針葉樹林でみられる高さ15～25cmの多年草。
短い根茎をもち、地上茎はありません。
葉は数個が根生し、長さ10～20cm、幅2.5～3cmの広披針形で、櫛の歯状に羽状に裂け、基部は徐々に細くなって短い葉柄となります。
葉の裂片は幅0.3cmの先のまるい線状長楕円形となり、上半部の縁にやや鋸歯があります。
直立する花茎の先に長さ5～15cmの総状花序を出し、白色の4弁花を下向きにつけます。
果実は扁球形の蒴果です。

〔栽培〕
増殖は実生、株分けによります。
水はけと風通しのよい場所を好み、山野草用の用土を用いてもよいです。
高温多湿や乾燥を嫌うので、寒冷地では日向でも耐えますが、暖地では半日陰となる場所がよいです。
水やりは鉢植えの場合は春は土の表面が乾いたらたっぷりと与え、夏～冬は控えめにします。
長雨の時期は鉢植えは軒下など雨の当たらない場所に置きます。
施肥は控えめでよいですが、鉢植えでは様子を見ながら春に緩効性化成肥料を少量置き肥し、夏場に肥料が残らないようにします。
病虫害は特にありません。

〔備考〕
葉の形を機織りに使う筬（おさ）に例えた名です。