タヌキラン

スゲ属 タヌキラン
学名： Carex podogyna

〔基本情報〕
山地の湿った岩場にはえる多年草。
短い根茎をもちます。
葉は幅0.5～1cmほどの線形となり、縁はざらつきます。
葉の基部はやわらかい鞘となります。
茎先に小穂を3～6個つけ、上部の1～3個の小穂は雄性で披針形です。
下部の2～4個は雌性で長さ2～4cmの広楕円形となり、細長い柄で垂れ下がります。
雌鱗片は黒褐色で披針形、先端が短い芒に終わります。
果胞は長さ1.2～1.5cmほどの披針形で脈がなく、柄があります。
果胞の上端は嘴となります。

〔栽培〕
増殖は実生、株分けによります。
種子は好光性なので、覆土はごく薄くします。
日向～半日陰で育ち、水はけと水もちのよい土壌を好みます。
真夏は半日陰で涼しく過ごさせるほうがよいです。
水やりは湿り気味にし、鉢植えの場合は土の表面が乾いたらたっぷりと与え、地植えの場合は晴天が続いて乾燥するようなら潅水します。
施肥は元肥を施せば特に必要ありません。
病虫害は特にありません。

〔備考〕
ふさふさした小穂をタヌキの尾に例えた名です。