こんにちは。エバーグリーン編集部の愛垣です。
今や4人に1人が悩まされる花粉症は、国民病ともいわれています。今ころからゴールデンウィーク前あたりまで、花粉症に悩まされるかたは多いですね。かくいう私もそのひとりです。
花粉症の原因といって真っ先に思い浮かぶのは、杉(スギ)。今頃からゴールデンウィーク前にかけて、大量の花粉が飛散します。花粉症の人にとって杉は、にっくき敵ですが……。
しかし、杉の“Cryptomeria japonica”(クリプトメリア ジャポニカ)という学名は「隠れた日本の財産」という意味をもつ、日本固有の樹木であり、200万年も前に出現していたといいますから驚きです。樹齢数千年といわれる屋久島の縄文杉や国の天然記念物である新潟県の将軍杉など、その堂々とした杉の姿に、私たち日本人は、畏敬の念を覚えてきました。
にもかかわらず、高度成長期である1970年代ころから、杉花粉による花粉症が急増しました。戦後、政府の施策として杉が植林され、杉花粉が増加しました。また、戦後植えた杉が成木となり、今まさに、花粉をまき散らしています。安い木材が大量に輸入されたことで、林業に携わる人が減り、杉林の手入れが行き届かなくなったことも原因と考えられています。
最近、花粉症の少ない杉の開発も進んでいるそうです。いつかまた、昔の人々のように、花粉症を気にすることなく、杉と共に生活する日を取り戻せる日がきっと戻ってくるのでしょうね。
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