オーガニックガーデナーという仕事をしていますが、残念なことに都内にある我家には庭などありません。けれど、せめては鉢やプランターで植物と暮らしたい。私と同じように思う方はきっと多いですよね。
ではそんな時、土はどうすればいいのでしょうか?
もちろん、園芸店などで買うのもアリです。というか普通はそうされていると思いますが(笑)、私はほぼ手作りをしています。
「何から?」
「生ゴミから」
世にいうコンポスターを使って、です。
私は、以前、都下の里山地域に住んでいたので、裏庭の空き地にぽんと置くだけのコンポスターを設置して、そこに生ゴミをポイポイ入れては土に還す、ということをしていました。しかし、最近都内に引っ越してきて、「あ、どうしよう!」と困ったわけです。
そこでネット通販で見つけたのが、写真のようなナイロン製の転がすタイプのコンポスター。形は、直径54㎝、長さ68㎝の筒状。胴体部分には、ゴミや土を出し入れする小窓があり、ベロクロテープでカンタンに開け閉めができます。
私は駐車場の片隅でこれを使い始めたのですが、これ、思ってた以上に優秀! 優秀!
そして使い方ですが、まず少々の土を中に入れます。次に同梱の「生ゴミ処理剤」という名前のEM菌の粉末を入れて混ぜます。最後に、生ゴミをポンと放り込み、ゴロゴロ転がして混ぜて終わり。本当にカンタンでした。その上で、私は仕事上での土作りにも使っている「竹パウダー(竹を粉砕した繊維状のもの)」や、「米ぬか」も混ぜています。
ちなみに「竹パウダー」は乳酸菌が豊富で、発酵をより効率よく進めます。また、「米ぬか」は菌たちの大好物なので、やはり発酵を円滑に進めてくれます。
「そんなことをして腐ったりしないの?」と心配されるかと思いますが、大丈夫。私も三日後くらいに恐る恐る中を覗いてみましたが、匂いもなく、ほんのり温かい感じ! 少しずつですが、菌たちが分解(発酵)を始めてくれているようでした。
この筒状のコンポスターを導入してからは、食事の準備をするたびに、野菜の切れ端は細かく刻んで別に取り置いておくようにしています。食後、コンポスターに入れて、土とEM菌と竹パウダーも少々投入。ゴロゴロと数回転がしたら終わりです。
これらの生ゴミたちが完全に分解されて土に還るには3カ月ほどかかりますが、以前と同様、ふかふかの黒い土が出来上がりそうな予感でワクワクしてます!生ゴミもかなり減り(骨や殻など固いものは分解に時間がかかるため投入しません)、その点でも実用的。私は横にして使っていますが、立てても使えます。
多少狭くても、ベランダの片隅にも置けると思いますので、ぜひ、お試しあれ!
(オーガニックガーデナー 花房美香)
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