日本で、一番早く紅葉するのは、北海道の大雪山系と言われていますね。1日の最適気温が8℃以下になると葉が色づき始め、5~6℃まで下がるようになると紅葉がグッと進むのだそうです。
紅葉というと、赤を思い浮かべてしまいますが、実際には、黄、茶など、さまざまな色があり、その色は色素によって決まります。
例えば、イチョウの黄色い葉っぱ。クロロフィル(緑)とカロチノイド(黄色)の両方が、若葉のときから含まれています。でも、若葉は緑ですよね。それは、夏の間は、カロチノイドの色はクロロフィルの色に隠れてしまっているからです。
秋になって、最低気温が下がり始めて、クロロフィルが分解されることにより、それまで見えなかったカロチノイドの黄色い色素が見えるようになります。これが黄葉(こうよう)、イチョウの葉が黄色くなる仕組みです。
しかし、赤い色の基になるアントシアニンは、緑色の葉の中には含まれていませんから、紅葉するためには、新しく作られる必要があります。
気温が低くなると、まず、枝と葉をつなぐ葉柄(ようへい)に「離層(りそう)」というバリケードのような組織が作られ、葉で作られた養分(糖分)が枝に運ばれるのを妨げるようになります。すると、葉の中の糖濃度が上昇し、たんぱく質と化学反応を起こしてアントシアニンが作られるのです。カエデなどは、このようにして赤く色づきます。
残暑が厳しかった2016年は、北日本では平年より紅葉が少し遅めだとか。しかし、東〜西日本では平年並みのペースで紅葉が進んでいるようです。さあ、今年の紅葉狩りはどこに行きますか?
- カエデの花言葉:「大切な思い出」「美しい変化」「遠慮」
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紅葉豆知識 ~なぜ紅葉するの? (キッズgoo 保護者のページ)
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(エバーグリーン編集部 愛垣)
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